33話 始まりの街への帰り道1
時間が取れなくてなかなか更新できなかった……。
そして短くてすいません。
「非情に困ったことになってしまった」
そう独り呟きながら状況を確認する。
予想外に工場の窓を突き破って飛び出したところまではよかったのだが、その直後に自動迎撃の効果が切れてしまったのはかなり痛い。
自動迎撃の効果があれば絶影の効果を微調整しながらどこかに降りることも出来るのだが……。
だがこうなってしまったものは仕方がないので周囲に建物がない場所で大雑把に速度や方向を調整しながら止まろうと試みる。
今落ちている方向とは逆方向に絶影を発動させて速度を落としてから地面と空へ交互に効果を発動させ地面に降り立つ。
「フベッ」
着地する瞬間思ったよりも横方向の速度が落ちていなかった様でそのまま10mほどゴロゴロと転がってようやく止まることができた。
ふと気づくと視界の端に通知マーク、開いてみるとウィンドウがポップしてきた。
サブクエスト【囮】
をクリアしました。
これだけ、報酬も何もない、ただのお知らせでした……。
それにしても此処はどこなのだろう……?
気になって広域マップを開いてみると現在地はエーアストから100km程離れた場所だった思った以上に離れていた、自由落下状態で進み続けるのだから当然と言えば当然なのだが。
プロシャンとは逆方向だが距離的には同じくらいの場所、さてここからどうやって帰ろうか、
絶影を利用して飛んでいくというのは相当な時間の短縮にはなるが遠慮したい手段だ、といって他に移動手段がある訳でもないので大人しく歩いて帰ることになる。
とぼとぼとエーアストに向けて歩きながら道中何もないことを祈るのだった。




