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Grim Reaper Blood  作者: んご
30/62

30話 復讐者、レイピアの訓練をする

ちょっと投稿遅くなった上に短めという……申し訳ないです。

ヤタガラスの本部を出た後ロータスとアリスは待ちで宿をとって休むとのことなので別れた。

寝る時間を考えればプレイできるのはゲーム内時間で明後日までといったところだろう、結構余裕がある。

何をしようか……。

考えているとふと腰に下げているレイピアの存在を思い出した。

フレーバーテキストを見たところそこそこの性能っぽいけど今まで一度も使ったことがない(というより実戦で使えない)のだがせっかくあるものを使えないというのも勿体ない。

何処かで訓練ができればいいのだが……ということで自警団の訓練所を訪ねてみた。


のだが

「申し訳ございません、レイピアの訓練が出来る者は今日は居ないので後日お越しください」


「そうですか、ありがとうございます」

ふむ、やはり夜間だと訓練員自体がいないのか……他はヤタガラスの訓練所かコルヴォさんか。

取り敢えずコルヴォさんを訪ねてみよう。

そもそもコルヴォさんってレイピアの訓練とかできるのかな?まぁ出来なかったら出来なかったでヤタガラスの訓練所を訪ねればいいのだ。


ということで早速コルヴォさんの隠れている廃屋へ。

何時もの様にドアをノックするとコルヴォさんは直ぐにドアののぞき窓からこちらを確認して一言

「入れ」

とドアを開けてくれた。


どうやら武器の手入れ中だったらしく部屋の中には手入れ用の道具と幾つかの武器が並べられていた。

並べられている武器の中にはレイピアもあるのでレイピアの訓練も問題なさそうだ。

「それで、今日は何の用だ?」

椅子に腰かけてナイフを砥石で研ぎながら問いかけてくるコルヴォさん。

「レイピアの使い方を教えて欲しいんですけど」


「レイピアか……ふむ、ここ最近はあまり使っていないのだが初心者に教えるくらいは出来るか……いいだろう、かわりにこっちの頼みも聞いてもらうぞ?」


「ええ、僕にできる事なら」

ということで無事レイピアの訓練をしてもらえることに。



まずレイピアの持ち方から教わる。

レイピアは刺突に向いた細い形状から軽いと思われがちだが実は見た目よりも重く標準的なものでもブロードソードやロングソードと同じくらいの重さなのだ。

手の甲を上にして指鐶に指を通して柄頭をが手首に下から押し上がるようにして持つことで握る指を支点に手首を作用点としてそんな重い剣先を水平に保つことができる。


そして構え、上体はまっすぐに、右足を前、左足を後ろにして肩幅に開き前の足は相手に向けてまっすぐに後ろ足はそれに対して真横か少し斜めぐらいで開く。

膝は少し強めにまげて足の裏は全体を地面にしっかりと付ける。

右手は軽くひじをまげて切っ先を相手の喉元にむける。

左手は防御用にナイフか無ければレイピアの鞘を持つかそれもなければ左腕を顔の前に立てて左腕を犠牲にして急所をを守る。


そして基本的な足運びや振り方を教わりながら間合いについても教えられる。

ステップはフェンシングのようにリズミカルなものではないようだ、ステップの着地は必ず踵からで歩くときの動作と同様にさらに前へと踏み込むための動きになる。

レイピアの有効な間合いは僕が持っている物で125cm程、左手にナイフを持っているので体の左側50cmほどのレイピアでは対処できない場所も有効な間合いとなるそうだ。


そして実際に攻撃や防御のしかたを教わる。

レイピアでの攻撃は刺突が主体となるため基本的に攻撃した直後は間合いが一気に縮まる、そこからレイピアの有効な間合いまで後退したり左手のダガーでの攻撃に移ったりと場合によっては空いている左手で殴ったり引き倒したりと優雅なイメージとは結構かけ離れた戦い方になるようだ。


一通り教わって思ったのは防御が主体の武器なのだろうということだ、復讐者のスキルと相性がいいともいえるのでそれはそれでいいのだけど。


そんなこんなで訓練が終わり空を見ると太陽が昇り始めていた。

やけに熱く感じる太陽に一つため息を吐いてコートのフードを被るとコルヴォさんに礼を言う。

「吸血鬼というのもなかなか不便な生き物だな……さて頼みの方だが」

笑いながら言うコルヴォさんの言葉でふとそういえばまだ頼みの内容を聞いてなかったと思い出したのだが訓練の前に内容を聞くべきだったと思うのはもう少し後になっての事だった。

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