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Grim Reaper Blood  作者: んご
27/62

27話 訓練の成果

何とか週1ペース保てた!!

ロータスとアリスと共に街へ戻る。

アリスは未だにウェルターさんの所属する暗殺ギルドのアリスに対する疑惑がなくなったわけではないので安全のために僕のコートを羽織ってフードを被っている。

初期装備のコートだし表現の曖昧なフレーバーテキストの隠蔽効果とやらがどこまでの物なのかは分からないが何もないよりはましだろう。


特に問題もなくエーアストへと到着して初めてウェルターさんと会った屋台の並ぶ場所へと向かう。

朝早いということもあって流石に屋台も殆ど出ていないのだがタイミングが良かったのかウェルターさんを発見した。


「おー、誰かと思えば嬢ちゃん達か」

「僕は男だって……」

「あっ……そうだったな、それより後ろのそいつは?」

ウェルターさん完全に僕の事を男だって忘れて無かったか?

まぁそれは取り敢えず置いておくとして、街中では誰に聞かれているかもわからないので(聞いている者のスキルによっては無意味だが)一応声を潜めてアリスだと言う。

それと同時にアリスがフードを少し上げて顔を見せるとウェルターさんは納得したように頷く。

コートの隠蔽効果も十分使えるものだと頭の片隅にメモしておいて話を進める。


計画指示書を取り出して下水道であった事をウェルターさんに説明する。

一通り説明すると、ウェルターさんは屋台に準備していたアイテムをすべて仕舞うとギルドに伝えてくると言い残して大慌てで去っていった。

フレンド登録もしておいたので何かあれば向こうから連絡があるだろう。


取り敢えずの目的は果たしたので、下水道の戦闘で手に入れたアイテムを売るために武器屋へ

拳銃2つとクロスボウ2つに矢と弾丸にアクセサリーやら薬やらを売って得た金は金貨12枚と銀貨数枚、どうやら銃と弾丸がなかなかいい値段だったようだ。

売らなかった銃はあの盗賊もどきのリーダーが所持していたものでそこそこの性能なのでロータスが買いとるという。

売ればそこそこの金になるがロータスから金をとる気も起きないので何か良いアイテムが出たときに譲って貰うことに。


新しい武器を手に入れて上機嫌なロータスは早速試射ついでにクエストに行くというのでここで解散、アリスは暗殺ギルドに連絡が回るまではまだ堂々と歩き回る訳にはいかないので僕についてくる流れになった。

そろそろソフィアさんもログインしていると思うので一度訓練所を覗いてみよう。



訓練所に入ると予想通りソフィアさんが居た。

「あら、ベル君こんにちはそっちのNPCの子は?」

「こんにちは、ちょっと訳ありで一緒に行動してるアリスです」

「そう、こんにちはアリスちゃん、よろしくね」

「よろしくお願いします」

軽く挨拶を済ませたところで僕とソフィアさんはナイフ訓練を、アリスも射撃場で訓練をするということなのでその代金を纏めて受付で払い訓練開始となった。


実戦形式での訓練はいつも通り、違うことと言えばレベルアップの恩恵で自動迎撃発動時少し動きやすくなったことくらいだ。

休憩をはさんだところでウィンドウがポップしてきた。


ウェルターさんからのメッセージのようだ。

内容はギルド関係者への連絡が完了したのでアリスが素顔を晒して出歩いても問題ないということ、それに加えて今回の件でギルドから部外者の僕にも報酬を出してくれるということなので一度暗殺ギルドに来てほしいとのこと。

夜に暗殺ギルドに立ち寄る旨を返信して訓練へと戻った。


たまに休憩をはさみつつ訓練を受ける事数時間、再びウィンドウが視界の隅にポップしてきた。

訓練中だったためそれに気を取られて攻撃を受けてしまったが集中力を欠いた自分のせいなのでこれを言い訳にはできない。

そのまま続けて数戦して訓練が終わった。

ソフィアさんにお礼を言って射撃場で訓練をしていたアリスを連れて訓練所を後にする。


訓練が終わった事をメッセージでロータスに伝えてからふとさっきのウィンドウの事を思い出した。

システムログを確認して先ほどのポップしてきたウィンドウを開く


所要訓練時間を超えたためスキル【ナイフマスタリー(自警団:初級)】を獲得しました。


あれ?もしかして結構重要なお知らせだったのか?

取り敢えず詳細を見てみよう。


ナイフマスタリー(自警団:初級):

自警団の訓練所で一定時間以上ナイフ訓練を受けた証。

ナイフ系武器の攻撃力に僅かにボーナスを得る。


マスタリーというから補正値の上昇を期待したのだがそういう訳ではなかったようだ。

だがこれは嬉しい、それに初級ということは中級や上級があるということかもしれない、それに自警団とわざわざ書いてあるということは他の組織での訓練所で同様のスキルが獲得できる可能性もある。


ウィンドウを眺めて考え込んでいるとアリスが声をかけてきた。

「急にどうしました?」

「いや、なんでもないよ」

そう返しつつアリスの顔をみて重要なことを思い出した。

「あ、さっきウェルターさんから連絡があってアリスの指名手配は取り消されたらしい」

「え、ほんとですか!?」

驚きの表情のアリスに頷いてやると飛び跳ねて喜ぶ。

「それで、アリスはこれからどうする?」

「んー、そうですねぇ特に目的もないですし、お邪魔でなければ一緒にいさせてもらえますか?」

「あぁ、構わないよこれからもよろしく」

「よろしくお願いします」

と、会話が終わったところでウィンドウがポップしてきた。

今日はやけにポップの多い日だな……取り敢えず見てみるか。


・NPC【アリス】が仲間になりました。

これにより

・該当NPCとフレンドと同様の連絡機能の使用

・該当NPCのプレイヤーPTへの加入

・該当NPCのプレイヤー所属ギルドへの加入

が可能になります。


おぉう、これまた割と重要な事な気がする。

なんにせよシステム的にも正式に仲間だと認められたということだろう。

この事も含めて今日の成果報告をするために早くロータスと合流するとしよう。

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