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Grim Reaper Blood  作者: んご
14/62

14話 復讐者ナイフを投げる

短いですけど、日曜日なので上げときます

「ふーん、それでお礼にもらったのがそれか」

宿屋の1階にあるレストランで食事をするロータスと夜のことを話す。

「あぁ、結構色々使えそうで便利だぞ」


「そっか、それより今日はどうする?ソフィアさん居ないから訓練所にはいかないんでしょ?」


「そうなんだけど、ナイフの投げ方とかレイピアの使い方とか分かんないからそっちの訓練受けようと思って」


「んー、じゃあコルヴォさんのとこ行こうか、レイピアはともかく投擲なら教えてくれそうだし」


「そうだな、確かにあの人なら知ってそうだ」

取り敢えず今日の予定はこれで決定だろう。


ロータスが食事を終えるのを待って宿から出る。

道中ロータスが幾つかの屋台に釣られそうになった以外は特に問題なくコルヴォさんが拠点にしている廃屋に到着する。


昨日と同じようにそのままドアを開けようとするロータスを何とか引き留めてドアをノックするとドアに付いたのぞき窓が開いてそこから人の目が現れる。

「あぁ、お前たちか、入れ」


「そういえば、それだけ警戒してるのに何で鍵とかかけないの?」

ロータスがコルヴォさんに尋ねる、確かに僕もそれは疑問に思っていた。


「この扉の鍵は壊れている、そもそもここの鍵なんて持ってないしな、それに私を狙っている者相手に鍵など意味はない」


「ふーん」


「それより今日は何の用だ?」


「ナイフの投げ方を知ってたら教えてもらえないですか?」


「投げナイフか…またどうして?持ったまま使えばいいだろう」

僕の腰のナイフに目を遣りながら言うコルヴォさん

「いえ、こっちじゃなくて小型のナイフも持ってまして、少しは遠距離の攻撃手段があってもいいかなと」

言いながらコートの内側のナイフ入れに差したナイフを見せるとコルヴォさんは納得したようにうなずく


「なるほどな、教えるのは構わんが、投げナイフはそこまで実用的なものじゃないぞ、距離もお前の筋力でも10m前後が限界だろうし、相手の防具によっては刺さりすらせん、だがまあ足止め程度はできるか」

そういいながら昨日訓練した家の裏へと連れていかれる。


「ナイフを投げるには回転打法と直打法があるが…私が教えるのは直打法だ、回転打法の方が遠くへ飛ばせるが動く敵に中てるには少し難しいからな」

木箱を幾つか積んで適当に的を作るとコルヴォさんがナイフを投げる、その手から放たれたナイフは滑るように飛び出すとストンと木箱に刺さる。


「親指と手の平で柄をはさんでもて、そうだ、そのまま力まずに木箱の後ろに中てるつもりで投げろ、直線に投げるのではなく山なりに投げるんだ」

言われた通りに持ち方を直して、投げる。


僕の手から放たれたナイフは弧を描いて木箱に刺さる、狙った場所よりかなり下に外れたが初めてにしては上出来だろう。

ロータスも横で同じように投げ、ナイフが木箱に刺さる。


「まぁまぁ、だな、投げ方としてはこれだけだ、繰り返し投げていれば狙った場所に当てられるようになるだろう」

5分ほどでコルヴォさんの説明は終わりそのあとは、ロータスと並んで黙々とナイフを投げ続ける。

時折コルヴォさんのアドバイスを受けつつ投げること数時間、昼前になるころにはだいたい狙い通りの場所に当てられるようになった。


コルヴォさんが描いた目印も穴だらけになって殆ど見えない状態になったところで声がかかる。

「そのくらいで十分だろう、だが余り過信はするな、足止め程度と思っておくことだ」


「はいありがとうございました」


「では私は用があるので出かける、また何かあれば訪ねてくると良い明日にはここに戻っている」


「わかりました」


会話も終わってコルヴォさんがどこかへと出かけていくのを見送ったところで視界にウィンドウがっポップしてくる。


ウィンドウの文字を読もうとしたところでロータスが叫ぶ。

「うぉおお!!エクストラスキル2つ目来たー!!」


突然叫びだしたロータスのことは取り敢えずおいておいて、ポップしたウィンドウを見ると確かにエクストラスキルだった。


エクストラスキル【投擲】を取得しました。


投擲:

使用した武器に関わらず投擲時の動作が補正される。



「ベル君すごいよ2つ目だよ!!」

興奮気味に詰め寄ってくるロータス

「分かったから落ち着けよ」

肩を抑えつつ言うと、自分の状態に気付いたのか微妙に気まずそうに咳払いをする。


「こほんっ、まぁ取り敢えずエクストラスキルが取れたのは良いけど、コルヴォさんはどっか行っちゃったしこれからどうしようか」


「そうだな…まだ昼だし外で何かするにもなぁ…」


「んー、じゃあ他の街行ってみる?」


「他の街って結構時間かかるんじゃないのか?」


「列車があるからそうでもないよ、今からなら次の大きな街には夕方にはつくだろうし、まともに戦えるようになったらどのみちあっちの方に移動することになるだろうし下見ってことで」


「そうなのか、じゃあちょっと行ってみるか」

こうして昼食の後の目的も決まったので早速ロータスの昼食を探しに街の中心に戻ることにする。

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