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転職案

ヒロたちのパーティ、オリジンは基本的に3日探索し1日休みという体制を取っている。

また休みの前日は探索を早めに切り上げ、皆で夕食をしたあとミーティングをするのが定番になっていた。

皆が食べ終わったところでヒロがジョッキをテーブルに置き、語り始めた。

「みんな、聞いてくれ。今後の予定だが」

ヒロに注目が集まる。

「そろそろクラスチェンジをして行こうと思うんだ」

「クラスチェンジ?」

リーファが首を傾げる。

「ああ。3階のボスに侍、騎士(ナイト)、忍者、司教(ビショップ)がいただろう。あれは上級職なんだ。俺が攻撃特化の侍に、ユウは防御特化の騎士にクラスチェンジする。侍は魔術師の魔法を、騎士はクレリックの魔法を少しずつ使えるようにもなる」

「俺たちもクラスチェンジをするのか?」

キルシュレドが尋ねる。

「もちろんだ。これから説明する。まずアイかリーファのどちらか、先に魔法を全て覚えた方がビショップにクラスチェンジして欲しい。ビショップは魔術師とクレリックの両方の魔法が使えて、更に鑑定が使えるからな。鑑定屋で無駄な金を使わなくて済む。もう一人はまたバランスを見て考える」

「分かりました」

「ええ、問題ないわ」

アイとリーファが頷く。

「ジェッツは条件を満たしたらすぐに格闘家の上級職、修行者(モンク)になって欲しい。モンクは自己回復や自己強化、打撃の効果の薄い霊体への攻撃手段もあるから、更に強くなれるぞ」

「おお、そりゃ楽しみだ!」

ジェッツが笑顔でジョッキを飲み干す。

「で、キルシュだが・・」

「俺は・・?」

キルシュレドがそわそわする。

「キルシュに一番適正があるのは忍者だ。あの黒づくめの奴だな。忍者は装備を全く付けなくても機敏な動きで相手の攻撃を躱し、例の首刈り(クリティカルヒット)も使える。血も涙もない殺人マシーンだ」

「俺は殺人マシーンになるのかよ!」

キルシュレドが椅子を鳴らして立ち上がる。

「まぁ・・忍者になるには全ての能力がほぼ極限まで育っている必要があるから、クラスチェンジするにしても相当先の話だ。それに罠の解除確率も落ちてしまう。キルシュは当分トレジャーハンターのままでいいぞ」

キルシュレドはふぅとため息をついて座りなおした。

「ったく、脅かすなよ」

「じゃあ全体的なバランスは今と同じなのね」

ユウが頷き、説明する。

「はい。前衛と後衛を入れ替えるような、ダイナミックなやり方も考えましたが・・やはり難しいだろうと思いまして」

リーファが仰天する。

「前衛と後衛を入れ替えるですって? って事は私が前衛に?」

「ああ。リーファが騎士、アイが侍になれば全ての魔法を使える前衛になるだろう? 代わりに俺が魔術師、ユウがビショップ、ジェッツはクレリックになる。そうしたらパーティ中5人が魔法を使えるようになる」

リーファが手のひらでテーブルを叩いた。

「私がユウの板金鎧(プレートメイル)なんか着たら一歩も動けないわよ! それにアイが侍ですって? 悪い冗談だわ」

「いや、クラスになってしまえば順応するものなんだが・・」

ジェッツがガハハと笑う。

「お嬢の侍姿か。ちょっと見てみたい気もするな」

キルシュレドがキョロキョロと左右を見る。

「その場合、俺はどうなるんだ?」

ヒロとユウが言葉を濁す。

「ええと・・」

「すまん。いい案が浮かばなかった。トレジャーハンターのままで前衛になってもらうくらいだな」

「チェッ、つまらんな」

キルシュレドがジョッキに口を付ける。ヒロが弁明する。

「いや、トレジャーハンターはパーティに1人必ず必要だし、誰でもいいって訳じゃない。器用さ俊敏さが命だから、キルシュ以外がトレジャーハンターになる選択肢はないんだよ」

ユウも同意する。

「替えの効かない、パーティの大黒柱ですね」

「ふん、おだてようったってそうはいかんぜ」

しかしキルシュレドの口元は笑みを隠せなかった。

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