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恐怖の罠

キルシュレドがガルデアに戻り、ヒロのパーティは6人のフルメンバーになった。

前衛はヒロとユウとジェッツ、後衛はキルシュレドとリーファとアイだ。

「よし、今日から2階の探索をするぞ」

ミノタウロス討伐の証を持っているため、一行は1階のボス部屋を素通りして2階へ降りる。

「地下2階は3階と複雑に絡み合ってる。きっとボスも1階より強いだろうから、探索しながら宝箱を開けていって、装備を新調しよう。まだロクな武器屋もないしな」

「ようやく宝箱の中身が拝めるのか。楽しみだぜ」

ジェッツがゴツゴツと拳を打ち鳴らす。

「この前のシュートを通ればショートカットになるけど、今日は徒歩のルートを覚えてもらおう。こっちだ」

リーファがかぶりを振る。

「もうシュートはこりごりよ」

通路の行き止まりにある扉の前でヒロが振り返った。

「ここの扉は敵が出る。みんな、戦闘準備を」

皆が頷き、ヒロがドアを蹴り破る。その途端室内から強烈な腐敗臭が漂ってきた。

「うっ、何この臭い」

リーファは思わず鼻を摘まむ。

「ゾンビ5体・・かな。戦います!」

室内にいたのは腐った死体だ。溶けてくっついているような個体もおり、数がハッキリしない。およそ知性があるとは思えないうめき声を上げ、一行ににじり寄ってくる。

「近寄るんじゃねぇ!」

ジェッツが前蹴りで近寄ってきたゾンビを蹴り飛ばそうとする。だが蹴った部分の肉がズルリと剥けて、足が滑ってしまった。

「おわっ!」

バランスを崩し倒れるジェッツ。そこにゾンビが覆いかぶさろうとする。

「ジェッツ!」

「ターンアンデッド」

アイが杖を高く掲げると、そこから目が開けられないほど眩い光が部屋に満ちた。

光が収まった後、ジェッツに覆いかぶさろうとしていたゾンビは灰の山になっていた。もう部屋に残っているゾンビも1体だけだ。ジェッツが立ち上がる。

「ふぅ、ドロドロになるとこだったぜ。ありがとな、お嬢」

魔法の矢(マジックミサイル)!」

残った一体にリーファの魔法の矢が突き刺さり、ゾンビは前のめりになって倒れ、それきり起き上がる事はなく消えていった。

「ボクらも遠距離攻撃の手段があってもいいかもね。触るのが危険な敵もいるかも知れないし」

ユウの言葉にヒロが頷く。

「そうだな。何か考えとこう」

「見て、宝箱よ」

リーファが指し示す先に、銀色の宝箱が出現していた。

「キルシュ、出番だぞ」

「あいよ」

罠の解除を始めて見るジェッツとアイが、興味深そうにキルシュレドの背後から首を伸ばす。

「気が散る。離れてろ」

キルシュレドにシッシッと手で追い払われる二人。二人が振り返ったところで

「つっ!」

キルシュレドが手を抑えた。手の甲が紫色に腫れあがっている。

「チッ、ドジったぜ。毒針だ。俺も腕が鈍ったかな」

解毒(アンチドート)を使います」

アイがキルシュレドの手に杖を翳すと光が手を包み、それが収まった時にはキルシュレドの手は何事も無かったかのように元に戻っていた。

「おお! 助かるぜ」

「キルシュ、気にするな。どんなに腕のいいトレジャーハンターでも、罠の解除を失敗することはあるんだ」

リーファが疑問を口にする。

「でも罠にかかってもアイが怪我を直せるんなら、罠を解除せずに宝箱を開ける事もできたんじゃないの?」

ユウが飛び上がる。

「リーファさん、それは駄目ですよ!」

ヒロも何度も頷く。

「全員に被害がある罠だってある。クレリックブラスターをくらったらアイが魔法を使えなくなるぞ。それにもっと恐ろしい罠も・・」

ユウが体を震わせている。

「アレだけは勘弁して欲しいよね」

怖い物知らずの異世界人二人が怯えている。リーファは聞かずにいられなかった。

「そんなに危険な罠があるの?」

「テレポーターだ」

「テレポーターです」

ヒロとユウの声が重なった。


その後もジャイアントード、ガスクラウド、ゴブリンメイジなどを倒し、2階の宝箱を開けていく一行。

「お、板金鎧(プレートメイル)だぞ。これはユウにピッタリだ」

「じゃすぐ装備しようか。ん? これどういう順番で着るんだろ」

ユウは早速皮鎧を脱ぎ捨て、試行錯誤しながらプレートメイルを纏っていく。

リーファがそれを見ながら訊ねる。

「ねえ、拾った物をすぐ装備して大丈夫なの? 何か呪いとかありそうで怖いわ」

ヒロがユウの手伝いをしながら答える。

「ああ、ダンジョン産の装備は呪われた物もある。けど浅い層で出るのはバニラ、店で売ってるのと変わらない、何の特徴もない装備だけなんだ。魔法や呪いの装備が出始めるのは3階からだろう」

「なるほど・・」

「そういや鑑定屋が出来たって聞いたぜ。あそこならダンジョンで拾った何だか分からない物も完璧に鑑定してくれるし、宝石とかも買い取ってくれるってよ」

「あら、便利ね」

「チッ」

思うところのあるキルシュレドは舌打ちした。

ユウ 戦士 レベル6

人間 男性 18歳

HP:62

STR:13

INT:10

PIE:12

VIT:14

DEX:12

LUK:10

装備:剣、プレートメイル、兜、カイトシールド、小手、ブーツ

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