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「ちょっと、あの子は何なの? ロボットって何? 説明して!」

リーファが二人を問い詰めるが、それを詳しく話している暇はない。ユウがペコリと頭を下げた。

「リーファさん、すみませんが説明は後でさせてください。ヒロ、どうする?」

「とりあえず、もうちょっと話してみるか」

「そうだね・・」

3人はアイの所に戻る。ユウが何から聞けばいいだろうかと躊躇したところで、ヒロが単刀直入に切り込んだ。

「アイ、君はロボットじゃないのか?」

ユウはガクリとつまずいた。いくら何でも直球すぎる。アイは首を傾げてトボけた。

「ロボット、それは何でしょう?」

「ロボット三原則!」

ヒロの声にアイが直立不動の姿勢になって答える。

「第一原則:ロボットは人間に危害を加えてはならない。第二原則:ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。第三原則:第一・第二原則に反しない限り自己を守る。です」

「ほら見ろ。やっぱりロボットじゃないか」

「あっ」

アイの頭からブシューと蒸気が噴き出した。リーファが怯えて後ずさる。

アイは乱れた髪の毛を直しながらヒロに問う。

「どうして知っているのですか? この世界の住人はロボットの概念は持ち合わせないはずです」

「俺とユウは異世界人だからだ。まぁ俺らの世界には君ほど高性能のロボットはいないけどな」

「理解しました」

「で、アイちゃん。君はクレリックの恰好をしてるけど、回復魔法は使えるのかな?」

ユウの問いにアイが頷き、急に流暢なナレーター口調になって説明する。

「はい。私は人の安全を守る事から更に一歩踏み出し、人を癒す魔法を身に着けたオンガ・ギエイド社の画期的最新機種になります。皆さんの未来と共に歩む、オンガ・ギエイド社の製品をどうぞよろしくお願いします」

「オンガ・ギエイドなんて聞いたことねーぞ」

「ロボットが魔法を・・一体どうやって?」

ヒロが首を振って余計な考えを追い出す。

「まぁ細かいことはいい。それより回復魔法が使えるってんなら、俺たちのパーティに入って一緒にダンジョンを捜索しないか? アイもそのためにガルデアに来たんだろ?」

「ちょ、ちょっとヒロ! 本気なの!」

リーファの声にヒロは力強く頷く。

「ああ、本気も本気だ」

「私は実践のフィードバックと、レビューで高評価を得るためにガルデアに来ました」

「・・フィードバックとレビュー?」

「はい。私はいわば試験体(プロトタイプ)で、まだ量産されておりません。実用に耐えうるかのテストと、迷宮探索者の手助けをして高評価を得るのが目的です」

「いいねくれロボってわけか?」

ヒロの言葉にユウが噴き出してむせる。

「ゲホッ、ゲホッ・・ちょ、ちょっとヒロ。それは酷いよ。しかし、なんでまたダンジョンなんかに? 病院とか寺院の方がいいんじゃないの?」

「まだ医療機関に配属される許可を得ていません。安全基準も満たしていません」

ユウが頷いた。

「何となく分かったよ。アイちゃんは多分ボクたちより遥か未来か、あるいは別の世界からこっちに送り込まれたんだろう。回復魔法を使うロボットの性能のテストのために・・それと」

「それと?」

「異世界なら予想しない事故が起きても大丈夫だからね」

ヒロが顔を顰める。

「おいおい、爆発とかしないだろうな?」

アイが真顔で答える。

「私の自爆装置は取り外されてますからご安心下さい」

「ロボットジョークか? じゃあこっちの世界の住人よりは俺たちと一緒にいた方がよさそうだな。どうだアイ、俺たちと来ないか?」

アイが頷く。

「了解しました。アイはあなたたちに同行します」

「何なの、全く分からないわ! その子、大丈夫なんでしょうね!」

リーファが叫んだ。

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