第五十二話
「王冠の紋章―――あの魂喰らいとかいう獣みたいな異形の連中に関係しているのかな?」
千明の言葉に佳代子が頷く。
「うむ。それについては関係していると見てよいだろう。千明」
「な、何よ?」
「どうやらお互いに有益な情報を謎のままだが持っている様子。13の王冠の紋章とストッパーの由縁とそして巫女のことやその幼女に過去の二人の殺人鬼―――共に真相に辿り着くために協力しないか?」
佳代子のその提案に千明が目を瞑る。
「確かに―――記憶が戻って、こんな謎の関連性がありそうな部分と無い部分がある謎を残して協力しないのは得策ではないわね」
千明の言葉に時雨が慌てて話す。
「えっと、千明ちゃん。断る気なら暗示をまたかけて普段どうりの学生生活にも戻れるんだよ?」
「それはそれで後味が悪いわね。で、あんたらは何者って質問に戻りたいんだけど?」
千明が目を開いて、時雨を真っ直ぐ見る。
時雨がやや気圧されて、ゆっくりと話す。
「私たち天文部は天文部はある特別活動をしているの。赤い雨の降る夜の日にね。レガシーウエポンはその武器なんだ」
「うむ、訳ありの天文部だな。赤い雨の降る日から始まる事件を途中から追っていることに関係している」
佳代子も便乗するように話す。
「記憶にもあったレガシーウエポンは武器だと、んで赤い雨についてアンタら何か知っているんでしょ?」
「詳しいことは我らも解らぬ。だが―――レガシーウエポンを使って、魂喰らいを退治しているということは事実だ」
佳代子が答え、千明が昼の景色の窓を見る。
「レガシーウエポンで退治ねぇ―――その武器とか言うのを使ってるのは記憶を戻してくれた時に解ったけど―――魂喰らい、そいつらって昼でも襲ってくるの?」
千明が分厚いガラス越しの外の活気づく大学生達を見る。
彼らが昼に魂喰らいに襲われて、無気力病になる姿を想像したのか―――。
頬杖をついたまま千明が目を細めて鋭い眼光になる。
時雨が落ち着いてその質問に答える。
「あいつらはこんな天候では襲ってこないよ。狙われるのはここの大学の学生たちだけではないの。埼玉の一部の地域に被害が出ているんだ」
時雨がキッパリとそう答える。
「そっか、ニュースの通りで他の場所で知らぬ間にってのは無いわけか―――」
千明が壁一面が分厚いガラスの窓の太陽が輝く日差しを見る。
山草と無機物の大学の建物で下で活気づく学生たち見ていた。
佳代子がそんな千明を見て、話す。
「それも私たちの付近だけだ。ここ二年近くから活動してはいるが被害は最小限に抑えている」
「最小限ねぇ。被害結構出てるけど、あんたらの人数そんな少ないの?」
「うむ、天文部は全員で6人だ」
「少なすぎでしょ」
佳代子の問答に千明が目線を合わせる。




