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第四十七話

 時雨と佳代子の二人もそのまま二階の窓際に並ぶ机に座る。

 学生と助教授が二階の図書館で本を探す中―――。


「で、あんた達は赤い雨について何か知ってんの?」


 右側の二人の席に対面するように左側の席に千明が座り―――。

 頬杖をついて、話す。

 黒髪ロングのウェーブヘアーの猫目の女子大生が腕を組んで椅子に寄り掛かる。


「ああ、大いに関係しているぞ。だが、その前に自己紹介が必要だ」


 猫目の女子大生がそう言って、隣の席の亜麻色の髪に視線を渡す。

 千明がムッとして、頬杖をついたまま退屈そうに話す。


「四月に始まるお友達選びのお見合いじゃなちゅーの。赤い雨にだけ言いなさいよ。言っとくけど、あたしはアンタとお友達になる気もないのよ? 赤い雨のこととアタシの違和感のある出来事の情報があんた達から知りたいだけで―――」


「だが、何事も順序が費用であろう?」


 千明が言い終える前に黒髪ロングのウェーブヘアーが凛とした表情で話す。


「~~~っ! はぁ、解ったわよ。私は山本千明、19歳で二年生よ」


 千明が嫌そうに自己紹介を手短に終える。

 亜麻色の髪の女子大生がオーソドックスな丸目を輝かせる。


「あ、同じ年齢なんだ。私は大藪時雨(おおやぶしぐれ)―――千明ちゃんと同じ19歳だよ」


 時雨と名乗った同い年の女子大生が千明に嬉々として話す。


「あのねぇ、だからアンタらとお友達になる気はないつーの。あたしに何が過去に起こったのか知りたいだけよ」


 千明がイライラしつつも小声で話す。

 図書館なので三人ともそれなり静かさを保ちたいようだ。

 黒髪ロングのウェーブヘアーの女子大生が時雨に続いて、自己紹介をする。


「うん、それと私は岡橋佳代子(おかばしかよこ)。時雨と同い年で天文部サークルに在籍している」


 佳代子と名乗った黒い瞳の猫目の女子大生が落ち着いたトーンで自己紹介を終える。


「はいはい、天文部ね。二人とも同い年なら入学式で近くの席に座ってたかもね」


 千明が合わせているのか、長期戦になると踏んで話す。


「ああ、チアガール達が体育館で歓迎のパンチラしてた頃に近くの席だったかもね。あの入学式凄かったよね?」


 時雨が控えめなトーンで話す。

 千明が半目で睨んで、時雨が慌てて顔を下に向ける。


「いいから……そういうの本当にいいから……天文部の誘いだろうけど、赤い雨に関係するのよね?」


「うむ。其方の記憶にも関係する」


 千明の問いに佳代子がバッサリと話す。


「記憶ねぇ、確かにあたしはその記憶で違和感があるのよね。他の学生に話してもいないし、あんた達本当に何者?」


 千明が眠そうに欠伸をして、頬杖をついたまま話す。

 時雨が話慣れてないのか、照れ気味に話す。


「天文部の大学生だよ。特別活動してる、ね」


「特別活動? 天文部だし、夜に関係するってことかな?」


「う、うん。赤い雨の日にも活動するの」


 時雨が楽しそうなのか緊張しているのか分かりにくい微妙な距離感で千明に話す。


「っていうかさ。そもそも天文部サークルの面識のない二人が何であたしに用があるわけ? どこであたしを知っていたの?」


 千明が時雨を無視して、佳代子に話す。

 時雨がシュンッと落ち込んで黙り込む。

 佳代子が気にせずに話す。


「うん、千明のことは同じ天文部の金辺から聞いている」


「ぶっきらぼうな口調のあいつの紹介かい? ってか、馴れ馴れしく呼ばないでよね。名前が無いと不便なのは解るけど、名字で呼びなさいよ」


 千明が頬杖をついたまま不機嫌そうに返す。





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