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第三十六話

 赤い雨が降り始めた頃―――。

 千明が向かう方向とは反対側の位置。

 畑と埼玉の地元の郷土料理の店と蕎麦屋がある道路道にて―――。

 警官の乗ったパトカーが車の少ない道を通っている中で異質な存在が映る。


「グガガガッ―――!」


 謎のうねり声が雨の中で響く。

 触手の生えたタコのようなシュルエットが道路わきに歩いている。

 パトカーが謎の存在を照明で照らすも―――。

 頭が狼の顔の触手が蠢く謎の獣が映りながらも―――。

 何事もなかったかのようにパトカーが通り過ぎる。


「ギャーガガガッガ、ギャラガ!」


 謎の獣は生まれたてのように声を上げる。

 パトカーの警官は気づきもしない。

 まるでそれが映ってないかのように当たり障りのない雨の景色のように―――。

 パトカーが通過して、触手の黒い獣が宙に浮きながらアパートのある住宅街に移動していく。

 それに待ち構えていたかのように二人組の女性のシュルエットが光に照らされて、立っている。


「グゲッ? グマグマグッマ!?」


 黒い獣は立ち止まり触手を刃物のように先端を変化させる。

 二人の女性は女子大生のようだ。

 赤と黒のワンピースにニーハイブーツの姿の黒髪ロングのウェーブヘアーの女子大生。

 手には西洋の装飾が施された大きめの輝く弓を持っている。

 黒い獣はその輝き続ける弓を警戒している。

 シャッターの締まった蕎麦屋の裏からもう一匹の同じタイプの黒い獣が現れる。

 もう一人の女子大生が光り輝くライフルの銃を構える。


「時雨の報告にあった魂喰らいの二匹が早めに見つかって良かったじぇ」


 カジュアル系の服装でユニセックスという男女兼用の白いシャツが赤い雨を弾き―――。

 下に青いジーンズパンツを履く女子大生がそう告げる。

 エアインテークのセミロングヘアーの髪型が赤い雨を弾き。

 二人の服も肌も赤い雨を弾いて、雨水の水滴すら服に染み込まない。

 まるで二人だけが雨を浴びていないように姿が晴れの日のような状態だ。

 異質な獣二匹と魂喰らいと獣たちをそう呼ぶ光り輝く武器を持つ二人の女子大生。

 人通りのない夜道で車も彼らに気付かずに通り過ぎていく。


「うむっ! 素子よ。ドレッドや時雨の気配を消す力を貰ってるとは言え、監視カメラにはぼやけて映るの忘れないことだ」


 輝く西洋の弓を猫目の黒髪ロングのウェーブヘアーの女子大生が話す。

 そのまま弓から光の粒が集まり、矢の形になる。

 素子と呼ばれた幼さを見せる少女漫画のようなうるるんとした目の女子大生が頷く。


「どうせ記録するもの全てに顔がぼやけるような能力だから、いつもどうりでいくじぇ! 佳代子も私も遠距離型なのに時雨やドレッドも無茶振りだじぇ!」


 そう言って口を開けて、八重歯を見せる。

 佳代子と呼ばれた黒髪ロングのウェーブヘアーの女子大生が弓を構える。


「ならば魂喰らい二体―――こっちではそれだけこいつらを倒せば今日の赤い雨は―――止むのだな! ゆくぞ!」


 佳代子と呼ばれた女子大生が輝く弓をタコのような黒い獣に合わせる。


「ソノ タマシイ ノ ハンブン ヲ イタダク!」


 黒い獣の一人がそう言って、二人に突進をかける。




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