第十三話
千明が起き上がり、只者ではない雰囲気の女子大生に話しかける。
「あんた一体何なのよっ!? 目が赤いし、自販機を壊した化け物を剣で切る。助けてくれたことは嬉しいけど、真剣に銃刀法違反でしょ? なんで剣が燃えているのに刃先が溶けないのよ? お次は無言のミステリアスキャラと来たわ! ゲームのやりすぎで中二病にでもなったの? そもそもこいつら何よ! 巻き込まれた私に説明しても良いじゃない? 一体私に何があったのか教えて頂戴!」
ギャアギャアと質問攻めする緊張糸が切れた千明に女子大生は黙り込む。
炎の剣を持つ彼女が千明に暗示をかけるかのように呟く。
「貴方に無事な朝が来るように―――この夜の赤の記憶を消させてもらうね」
「―――えっ? 質問の答えに―――うっ!」
女性の声と主に周りの景色がぼやける。
まるで女性に催眠術でもかけられたかのように映像と思考がブツリっと消えた。
それがこの夜の千明の起きた異常な出来事―――。
アパートに気付けば戻った千明がその時の記憶を無くして、部屋で眠るまでの一日の終わり―――。
いつ買ったのかもしくは貰ったのか分からないレモンジュースを片手に持ち。
ジュースを寝る前に冷蔵庫に入れる。
風呂に入って、いつもどうりに振舞うように一日を終える。
ある出来事が夢の様に脳裏に浮かんではベッドの上での眠りに包まれる。
それがまるで夢で起きた出来事のように―――。
※
記憶を無くした千明の次の日の朝―――。
朝の訪れの小鳥の鳴き声が千明の部屋で聞こえる。
スマホにセットしたアラームが振動し―――。
千明がベッドから起き上がる。
(あ~、なんか変な夢でも見たのかな―――。朝の講義行く前に朝食食べるか―――なんか思いっきり誰かをジャーナリズムが歩いているがごとく質問攻めしたようなしてないような? あれ~? ま、いいか―――ご飯はっと―――)
千明がパジャマ姿のまま冷蔵庫を開ける。
中からゼリーと卵にベーコンときんぴらごぼうに秋刀魚を取り出す。
「大学からの初めての一人暮らしは色々あったけど、私も調理がこの一年間で随分様になってきたもんね」
千明が独り言を言って、フライパンに調理油を入れて熱する。
炊飯器も炊いて、朝食を次々と作り上げていく。
「しっかし好きにメニュー作れるのは楽しいけど、栄養考えないとカロリー以前に体が働いてくれないわね。補充代わりの野菜ジュースに頼りすぎかもな~」
そのまま皿にのせて、アパートのカーテンのしまった部屋で食卓に朝食を置いていく。
(1限が必修科目の講義で、2限が選択科目で4限が自由科目だっけ?)
千明がハムエッグと秋刀魚に醤油をかける。
「3限は講義無いし、昼休みはゆっくり学食で友達と食べよっかな」
そう言い終えて、朝食を食べ始めた。
「しっかし、私って省エネどころか―――」
千明が食べながら冷蔵庫にある冷凍チャーハンを見る。
「高燃費でコスパ悪いわよね。学食で昼に肉を思いっきり食べよう。脂の乗ったものを食べずして生きているとは言えないわね!」
朝食を食べ終わった千明が時間を見て―――。
朝から電子レンジでラップをかけたチャーハンを熱する。
「明日の必修選択科目のスポーツの科目で陸上の走り込みで余った分痩せなきゃね」
そう自分に言い聞かせると同時に―――。
電子レンジの音が鳴り、チャーハンが出来上がる。
「この前デスクトップパソコンのようつべ動画で見たレーサーのシューマッハも笑顔になるマッハの速度で食べて、大学行きのバス停に行くかな」
千明が机にチャーハンを置いて、ラップを外して食べ始める。
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