表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/148

第十話

 今までのそんな情報を知っている千明は駅出て、階段を下りていく。

 千明は急いで家に戻ろうとしていた。

 次の日の講義を受けるためと自分の命を守るために早歩きになる。



 千明が駅の階段を下りて―――。

 駅周辺の大学行きの無料バス停は既に終わっており―――。

 コンビニは営業してはいるが、二人一組の男女などが家に徒歩で歩いている。

 ハンバーガー屋もハンバーガーを買った学生が裏側の雀荘にある駐車場に向かう。

 小さな書店と床屋に自転車屋にはシャッターが閉まって営業は終えていた。

 コンビニの裏にある一円パチンコ店が営業してはいるが、客層は雨が降り始めると出ていく客が多い。


(みんな赤い雨で家に帰りたいって言うのが伝わるわね。ヤな習慣だけど私も駅外れののアパートまで行かなきゃ)


 千明が駅から右側の牛丼屋の方向あるレンタルDVD及び中古ゲームショップの方向に歩く。

 傘をさして、畑や喫茶店の見える方向に歩いていく。


「―――ん? 誰か一人だけ自販機前に人がいるわね」


 自販機で大学生が座り込んでいる。


(赤い雨の日に一人はマズいわね。私もそうだけど、事件でも起きて見捨ててはおけないわね)


 千明が仕方ないっと思い―――大学生の男性に近づく。

 自販機の周りには駐車場で自動車が並んでいる。


「ちょっと君。赤い雨降ってるのよ。自販機で呑気にジュース買ってると事件に巻き込まれるわよ」


 千明が注意すると―――自販機前にしゃがんでいた学生が千明を見上げる。


「車止めて、ジュース買おうとしたら財布落として小銭拾ってんだよ」


 大学生の年下の男性が千明にそう答えて、拾った財布をポケットに入れる。

 千明が脱力する。


「あのね。たかが小銭拾いで、命に関わる事件に巻き込まれたら間抜けでしょ?」


 千明がそう答えると男子大学生が小銭を探しながら答える。


「残りの拾う小銭だけ合わせると2400円くらいあるんだよ。これないと今度のサークルの合宿でちょっと個人の買い物に支障が出るだって―――」


 男子大学生がそう言って。赤い雨の水たまりから五百円玉を拾う。

 

(しょうがないわね。この一年生っぽい同じ大学生の小銭拾い手伝ってやるか―――)


 千明が自販機前に座り込んで小銭拾いを手伝う。

 千明がもう一枚の五百円硬貨を拾い。


「ほれ、残りの硬貨は何枚あるの?」


 千明が男子大学生に拾った硬貨を渡す。


「ありがとう。あとは銀色の硬貨だけだから500円玉二個と100円玉四個だけだからさ」


 男子大学生がそう言って、自販機周りを探していく。

 千明が自販機の光の当たらない箇所をスマホの電灯機能で照らす。

 その間に駐車場の車がどんどんエンジンをかけて、出ていく。

 千明が二枚の100円硬貨を拾い―――。

 男子大学生が残りの二枚を自販機の真横に落ちているのを見つける。

 男子大学生が残りの百円硬貨を拾い終える。


「はい、これで全部ね。新入生みたいだけど、こんなトラブル起こしているようじゃ苦労するわよ」


 千明がそう言って、男子大学生に硬貨を渡す。


「ありがとうございました。実は車で先輩待たせていて、ジュース代わりに買ってたんです」


 感謝した男子大学生が一台だけ残った車の運転席を指差す。

 目を瞑って寝ている千明と同い年の男子大学生が運転席で軽い睡眠をとっている。


(あー、あのガタイは体育会サークルの学生か―――上下関係厳しそうねぇ)






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ