『やさしい沈黙、ふたりの温度』
こんにちは、坂下あかりです。
27歳、全力片想い中。
なのに──なんで、こんなに不安になるんだろう。
夢野くんと一緒にいる時間が、少しずつ増えているのは確か。
でも、距離は……ちゃんと、近づいてるのかな。
昨夜、スマホに届いた──夢野くんからのメッセージ。
あの、お弁当のお礼にって……。
──「来週、一緒に、どこか行きませんか?」
それを読んだ瞬間、心臓が跳ねた。
まだ胸の奥がふわふわしてる。
これって……デート、だよね? ねぇ、夢野くん?
翌日。
お弁当作戦は、続行中。
「……あの、これ。今日も、よかったら」
私が差し出すお弁当箱を、夢野くんは一瞬だけ見つめて──
「……ありがとうございます」
ほんの少しだけ、口元がゆるんだ。気がした。
(今の、笑った?……よね?)
それだけで、今日も生きていける気がするから、
私は単純だ。
昼休み、屋上。
今日も並んで、ベンチに座る。
しろまる弁当(今日はハートの卵入り)をつつきながら、
夢野くんがぽつりとつぶやいた。
「……ぼく、こんなふうに誰かと一緒にお昼を食べること、あまりなくて」
「えっ? ……そうなの?」
「うん。大学に入ってから、ずっと一人だったから」
その言葉に、胸の奥が、ぎゅっと締めつけられた。
「……でも、あかりさんといると、不思議と落ち着くんです」
(ねぇ、今……名前呼んだ?)
心臓の音がうるさい。きっと、バレてる。
でも、そんなことどうでもよくなるくらい──嬉しかった。
夜。
布団に入ったのに、心臓のドキドキが止まらない。
だって──夢野くんからの、あのメッセージ。
「来週、一緒に、どこか行きませんか?」
何度も読み返しては、胸がふわっと熱くなる。
(ふたりきりってこと……だよね?)
え、それって……夢野くんと、初めてのお出かけ?
「なにこれ、夢野くんと初・デ・ー・ト!?(語尾ふるえる)」
あの夢野くんが……私を!デートに!!誘ったああああ!?!?
嬉しくて、嬉しくて、でもちょっぴり怖い。
本当に、私でいいのかなって──ふと思う。
でも、今だけは。
この“やさしい沈黙”の中で、そっと気持ちを育てたい。
「……夢野くん。ありがとう」
声に出さずに、心の中でつぶやいた。
好き。もっと知りたい。そばにいたい。
そして、いつか──ちゃんと、伝えたい。
この想いが届くその日まで。
わたし、わたしらしく頑張るから。
次回、はじめての夢野くんと二人きり。あかり、暴走寸前です(恋的に)
【To be continued】
こんにちは、坂下あかりです。
今日も読んでくださって、ありがとうございました!
……あのね、正直に言うと……今日はちょっと、心がふわふわしてます。
だって、夢野くんが「一緒にどこか行きませんか」って……え? え? これ、デートってことで合ってますか??
……あぁ〜〜〜もうっ!!
好きすぎて心臓がもちません!!
でもね、あの人はやっぱり、静かで、やさしくて、
ちょっと不器用で──でも、ちゃんと私の気持ちに向き合おうとしてくれてる。
そんな気がしてます。
今はまだ、私だけが走ってるのかもしれないけど。
でも、“ふたりで歩く道”を信じて、もう少しだけ頑張ってみようと思います。
次回は、ついにお出かけ回!?
もしかして、初デート!?(え?やばくない??)
夢野くんとの時間、ひとつひとつが宝物です。
ブクマや感想、ほんとにほんとに嬉しいです。
いつも支えてもらってばかりで、ごめんなさい。
これからも一緒に“夢あか”の恋、見守ってもらえたら嬉しいです!
ではまた、次回お会いしましょう♡
──坂下あかりより!