小話さん。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
葉瑠さん目線です。
俺と若葉さんの間に子供が産まれてすでに4年がたっていた。
俺達の子供、長男出雲瑠と長女若音の二卵性の双子も4歳になった。
そんな幸せなはずの俺達に事件がおきた。
「葉瑠さん?どうかしましたか?」
どうしましたか?は俺が言いたい!
最近若葉さんは俺のことを旦那様と言わなくなった。
俺はもう若葉さんに旦那様と呼んでもらえないのだろうか?
「若葉さん。」
俺と若葉さんの部屋は二人が産まれたことで子供達の部屋と俺達夫婦の部屋になった。
二人を寝かしつけているうちに若葉さんも寝てしまい俺達の部屋に帰って来ないこともしばしばだが、俺は若葉さんの真意を確かめるため子供部屋に顔を出した。
「………葉瑠さん?どうかしましたか?珈琲ですか?」
「………二人が寝たなら少し話ませんか?」
「………良いですよ。」
若葉さんと部屋に戻ると俺は真剣に聞いた。
「若葉さん!………俺は何かしてしまいましたか?」
「へ?」
「………最近どうして゛旦那様゛と呼んでくれないんですか?」
「…………ふ、フフフ。」
若葉さんは優しい顔で楽しそうに笑った。
「私、言って無かったでしたっけ。この間、出雲瑠と若音が言ったんです。゛ママの名前は若葉さんだよね?゛って、私嬉しかったんです!二人の成長が………それで私聞いたんです!パパの名前も言える?って、そうしたら゛゛パパの名前は旦那様!゛゛って二人でハモったんです。私慌ててしまって!私が二人の前で旦那様って呼んでるから旦那様の名前が解ってない!ってなったんです!だから………あらためました。葉瑠さんって呼んでいたら覚えてくれるでしょ!」
若葉さんの予想外の言葉に俺は脱力してしまった。
項垂れた俺の頭に若葉さんの手がのって撫でてくれる。
「若葉さんに嫌われたんじゃなくて良かった………です。」
「嫌いになんてなれないのに!」
「………若葉さん、そろそろ三人目を作りませんか?」
「……馬鹿。」
「若葉さんは何時までたっても可愛いですね。ますます好きになってしまいます。」
「そっくりそのままお返しします!私は旦那様の可愛さにメロメロですよ。」
「………三人目。」
「………馬鹿!」
俺は若葉さんを抱き上げてベッドに運んだのだった。
どうやら俺には幸せな未来しか用意されて居ないようだ。
end。
活動報告にのせた小話はこれにて終了です!
また、読んでくださってありがとうございます!