即死、からのコンテニュー
ふと気がつくと、いつもの抜け道だった。
生き返ったのか?
いや、そもそもあんなこと起きるわけがない。
夢だったんだ。
でも尋常じゃないほど苦しかったわけで。
とはいえ死んだらここで呼吸してるわけない。
だがしかし............。
「門だ!!」
早くもさっきの門に「ゲート」とルビを振った中二病な俺の脳が、
現実か夢かを見極める一つの方法をはじき出した。
冴えてるな。
だが勢いよく振り返ってはみたもが
あの門はどこにも見当たらず、
挙動不審な俺の事をカラスがカァと嘲るだけだった。
家に帰っても何もなく、
いつも通りに時間が過ぎた。
あの門が一体なんだったのかはわからない。
もう一度通る方ができたとして、
またあの場所に出てしまってはどうにもならない。
もしランダムワープだとしたら?
わずかな期待を胸に、
翌日は早朝5時に門があった場所へと向かった。
まだ日が昇っていなかったせいか、
いつもの抜け道がものすごく怖かった。
考えてみれば日が沈んだ後にこの抜け道を使ったことはない。
理由は単純明快。怖いからだ。
何と言うか、何かが潜んでそうで怖い。
日が昇ってあたりが見えてきた時、
俺は門を見つけた。
見間違えるはずはない。
昨日見たのと同じ、
中世風の門だ。
深呼吸をして門を睨みつけ、
勢いよく飛び込んだ。
昨日と同じ浮遊感。
景色が変わっていく。
遠くに昨日とは違う景色が見えて来る。
ゴツゴツとした、岩山だろうか。
「今度こそっ!!異世界ワープだぁぁぁぁぁあああああぁぁああぁあぁぁあぁぁぁあ!!!!????」
喜びに満ちた俺の叫び声は、
一瞬でなさけない悲鳴と変わった。
結構高いところでワープホールから抜けたのだ。
虚空へと投げ出された俺の体は、
岩山に叩きつけられる、
ことなく岩山を超えた先にあった溶岩溜まりへと突っ込んでいった。
自由落下しながら
「こりゃないわ......」
と呟く。
刹那全身が焼けるように熱くなった、
かどうかなどわからない。
気がつくと抜け道に戻され、
門は消えていた。
この小説を書いていて良いと感じるのは、主人公を気兼ねなく殺せる事でしょうか。
さすがにR−15つけた方が良いかもしれません。