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41 熊のエンブレム

天使が消えたことで緊張の糸が途切れそうだが

まだ信頼できない王国騎士長たちが残っている

ダンテは構えていた剣を肩にかつぐとこちらを振り向いた

ルースが話かける

おっさんはどういうつもりで俺たちを助けたんだ?

エルマーは気を抜かずに愛を構えて言った

ルース!不用意に話しかけないで!こいつらは一度私たちとマスターを殺そうとしたのよ!そう簡単に信用できない!

まあ、話を聞こうぜ。

騎士長ダンテは言った

俺たちに戦闘の意思はない。国王様は唐突に現れたあの天使たちを信頼しきっている。それもこれも側近の神官の差し金だ。

神官?

ああ、怪しいことはわかっているだが証拠がない。それに国王様どころか民衆もすべて天使たちを信用しきっている。

俺たちはあの怪しげな天使たちとおそらくその差し金であろうあの神官から王国を守るため悪に徹し天使たちの目をあざむいてきた。

俺たちを襲ったのはその演出だったわけだ。

そうだ。すまなかった。だが、王国を救いたいのは本心だ。王国の牙の誇りにかけて誓おう。

どうやら大義と使命感を持った人格者だったようだ。そう簡単に信用する気もないが。

すまなかったって・・・。そんなこと言われても・・・。

不満そうにルースがぼやく

俺も言った

そうだ。ルースの言っていることもわかる。いくら何でも急に信頼などできない。

ダンテはさらに言った

天使たちは王国とティーモスを操って次なる計画を行おうとしている。

その計画を阻止するためをあなた方のお力を借りることはできないだろうか?

さきほどの大魔法、御見それしました。

私が知るどの魔法使いよりも優れている。

あなたのような手練れの吾人にお力添えしていただければ、きっと王国を天使たちから取り戻せましょう!

俺たちに協力するつもりか。

ルースは言った

俺、力になるよ!おっさん!マスター!いいですよね!

エルマーはどうする?

私はルースがいいなら!

ガーネットは?

私は反対です。でも王国の人たちを助けるルースの力にはなってあげたい。

ここで決断することもルース達の冒険者としての経験になるだろう。

交渉成立だな。

ダンテと握手を交わす。

こうして俺たちは王国騎士長たちと協力関係となった。

俺はピュエロスを取り戻す、ルース達はティーモスに復讐を、王国騎士長たちは天使たちを打倒するため、旅をしている。

そんな俺たちが旅を共にするのは必然的なことだったのかもしれない。

王国騎士長たちから次なる天使たちの計画を知ることとなった一行は次なる街を目指し歩みを進める。

すでに5週間がすぎようとしている。

話してみると彼らは気のいい人格者だった。

いかにも権力に媚びへつらい部下たちから上前を跳ね。出世欲にまみれた権化のような男たちに見えていた。あれもすべて天使たちを騙す演技だったのだ

ダンテたちたっての希望で弟子たちの稽古をつけさせることにした

どうした!ルース!もっと来い!

ダンテが剣を片手に手招きする

ははっ!すげえこれが王国騎士長!

ルースが喜びの声をあげる。

その何倍もすごい相手の修行を受けていたはずだが、権威や肩書とは人を盲目にしてしまうのか、あの王国三大騎士長の稽古を独り占めで受けられる機会にやや浮かれているのかもしれない。

体感は事実に勝るか。

ギエーリはエルマーの相手をする。

いいぞ!エルマー!もっと来い!

はい!

アリはガーネットに修行を付ける

いいですね。その調子で精神を均一に保ってください。ペン先に魔力を集中して

はい!

最初に見たときはまるで正反対の知性的かつ紳士的な印象を覚える人物だ

エルマーもっと気持ちを込めて愛を振るうのだ!

はい!ギエーリさん!

彼もなかなか気配りが効く。エルマーの技量に合わせて技を振るっているのが見てわかった

たまには俺以外との戦士と修行してみるのも経験になるだろう。



ルース


Lv30

HP60

MP60

力60

防御60

すばやさ60

賢さ60


スキル


黒魔術Lv30



ジョブ

ボイラー工


装備

メタルスパナ「力+10賢さ+10」













エルマー


Lv30

HP60

MP60

力60

防御60

すばやさ60

賢さ60


ジョブ

幼稚園教諭


スキル

黒魔術Lv29


装備

愛「力+1」










ガーネット


Lv30

HP60

MP60

力60

防御60

すばやさ60

賢さ60


ジョブ

デザイナー


スキル

黒魔術Lv35


装備

三つ首ウサギのペン「賢さ+21」










三人とも目覚ましい成長を遂げているようで何よりだ

・・・あ・・・うああ・・・。

突然、ガーネットが苦しみ出す

どうした!ガーネット!

慌てて駆け寄るとガーネットは頭を抱えながら言った

ちょ、ちょっと貧血かもしれません。少し休めば・・・うああ・・・。

バタン!

ガーネット!

ガーネットは顔を青くして倒れている

急いでガーネットをダンテ達王国騎士長の持っていた馬車に乗せ移動を開始する。

ダンテが言った

頑張れガーネット!街はすぐだぞ!

そうこうしていると街に到着した

光の街ハルテレス

第二の王都と言っても過言ではないとても大きな街だ。

宿屋につき。

エルマーが受け付けを済ませている間にルースがガーネットを抱えた。

手伝おう。

ダンテがガーネットの足を持つ

ありがとう。

ここは二人に任せてドアでも開けるとするか。

建物の中には棚や花瓶が置かれていた

ギエーリが言った

気をつけろ。当てないようにゆっくりだ。そうだ。

アリがわざわざ目の前でことの成り行きを見ていた女冒険者の集団の前に移動すると

持ち前の凛々しい顔立ちを柔和な笑顔に変え

申し訳ないがお嬢さんたちどうぞ一歩こちらへ、道を開けていただけますかな?

優しくとても丁寧にお願いすると女たちは少し目を輝かせて

はい・・・。

嬉しそうに道を譲ってくれた

ルースが言った

ガーネット、宿についたぞ。

意識を失ったガーネットから返事はない

ルースとダンテがガーネットを運び込むとベッドにゆっくり寝かせた

よし、俺は食料を買い出しに行ってくる。

俺も行きます!ガーネットの何か精のつくものを買ってくるからな!

ルースはガーネットのそばにいたほうがいいのではとも思ったが本人が行くと言っているのだ。落ち着いていられないのかもしれない。

俺も付き合おう。

ダンテ、ギエーリ、アリも同行することになった。

この街でやれることはそうはない。

ガーネットのために食料を買うルース

俺も別で食料を買い。

その間にダンテ達は出店でめぼしいものはないだろうかと探していた。

共に旅をしているとは言え弟子ではない3人だ。彼らの行動にとやかく口をはさむ気はない。

野菜屋の前に立ち止まり袋に野菜を詰めていると

おお!

ダンテがうなって立ち止まり

このアクセサリー、娘が喜ぶかもしれない!

そう言って拳ほどの赤い宝石をつかんだ。ジャラジャラした金品の中に埋もれるように陳列されている。

ダンテは赤い宝石と豪華なネックレスを買っていた

ほう、では俺はこいつを娘にでもやるとしよう

ギエーリはそう言ってサファイアを手に取り

なら私はこれにしよう。王都にいる妻へのみやげだ。

アリはそう言ってエメラルドの装飾品を手に取る

意外な一面を見た。

この男たちは既婚者だったのか。無骨な戦士一辺倒かと思えばずいぶん愛妻家なところもあるじゃないか。

用事を済ませて宿に帰宅する

カランカラン

扉のベルが鳴り、

宿の二階を目指すとガーネットが起きてきた。

ガーネットの顔には赤みが差し、体調不良などなかったかのようだ。

ガーネット!

あ、ルース!おかえりー!

元気そうにガーネットが返事をする

お前!気を失って・・・

唖然とするルース

俺は口をはさむ

もういいのか?

はい、マスター、何だか軽いものだったみたいですっかり元気です。

カランカラン!

扉を勢いよく開けるとエルマーが入って来た

あ、エルマーおかえりー。氷、買ってきてくれた?

うん!そ、それよりね!

頬を蒸気させながらエルマーが言った

さっき耳にしたんだけど!ここの街、毎週の夜にダンス会が開かれるみたい!今日がちょうどその日なのよ!

ガーネットがピョンと元気に反応する。

ええ!いいじゃない!ねえルース!一緒に踊りに行かないか?

え・・・。

戸惑うエルマー。

ルースが言う

え、でもお前病み上がりじゃ。

大丈夫よ!このくらい!

ガーネットもいつもの元気そうな笑顔を作り

わかった!それじゃ行こうぜ!

ひょっとしてエルマーはルースを誘おうとしていたのではないだろうか。

その予測を裏付けるかのようにエルマーは夜のダンスに向けて盛り上がる二人をうらやましそうに見ていた。

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