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40 水の都カラボキ

それからさらに旅を続け、半年後、目的地にたどり着く。

水の都カラボキ、街の中央にあるドリル状の巨大な噴水タワーをシンボルにした街だ。タワーから段々に清涼な水が流れ落ちていく。

商店街には金額と商品の名前が書かれたプレートがあった。

聖なる水10G

聖水5G

この差は何だろうか。

野菜屋の前を通ると既視感がした

ああ、ここに聖水が落ちているはずだ。

屋台の野菜の入った袋、その中にたくさん入った枝豆にまぎれ、聖水の瓶1本落ちていた。もらっておこう。

既視感の正体はわからないが。もらわない手はない

街の住人に聞き込みをしていく。

おねえ~さ~ん!

水の都の女は皆肌色多めの衣服を着ている。

それで浮かれているのかルースがスキップしていた。

いちっ!

修行のケガが残っているのか途中でスキップをやめる

エルマーがちょっとルース!と言って追いかけて行った。

最近、怪死事件が連続して起きているそうだ。

犯行のずさんさから魔物のしわざとされている

聞き込みをしていくと港にある倉庫で怪しい連中が出入りしていることがわかった

宿屋で時間をつぶし

夜、港の倉庫に向かう

皆、緊張していた。

落ち着けルース。

そうなだめるも、そのすぐ横でガーネットの長髪が揺らめいていることに気が付く。

この表情、これから戦いに行く男の顔ではない。

ガーネットのことが好きなのか。

それを見てクスクスと笑うガーネットはルースに抱き着きだし。ルースもどこか嬉しそうだ。

マスター!いいんですか!

と小声で怒鳴るエルマー。

彼女の言葉足らずを補足するなら真面目にやらなくていいんですか!と怒っているのだ。

そうムキになっては好きと言っているようなものだ。

痴情のもつれにならなければいいが。

お前たち気を抜くな。

俺の声を聴き我に返る二人

一応くぎを刺しておく

そのとき薄暗い闇の中を人が移動しているのが見えた

動いたぞ。ついてこい。

倉庫内には大量の檻があり。

中には鎖で拘束された魔物たちが飼いならされていた。

それにこれは・・・。

デス・ムント・デスの眷属が一匹鎖につながれうごめいていた

産卵を始める眷属

その隣には数十種ほどの潰れた魔物たちが転がっていた。

自然交配させているのか・・・。

異形であるデス・ムント・デスの眷属と普通の魔物の合いの子がそれぞれの檻に眠っているようだ。

あれは・・・。

いつぞやのキツネの魔物を見つけた。見つけただけでどうこうするわけではないのだが。

檻ひとつ取っても大量の目玉、ゴブリンとサイクロップスが子供をもうけたとてここまでの異形が生まれることはないだろう。

怪死事件の正体はここの魔物が逃げ出したと見ていい。

だがここはいったい何なの施設なのだ。

そのとき檻のある部屋の中央には何やら密談している集団が見えた。

あれは・・・。

ティーモスの信者たちだろう。

みんな一斉に飛び出すと武器を構える

はあ!

俺は双剣杖で

はあ!

目の前にいたヒョロっとした信者を滅多斬りにする。

ルースがスパナを振るい信徒を殴りつけ

やあ!

エルマーが愛を振るい何もない空間が突如、信徒たちの武器をはたき落とす。

職業魔法の神秘だ。

は!

ガーネットが敵の首をペンでめった刺しにする

グサ!グサ!グサ!グサ!グサ!

返り血にまみれたガーネットの攻撃を最後に鎮圧が完了する。

物陰から現れた誰かがルースに向けて言った

おのれ王国の追跡者か・・・。

その声の主は全身フルメイルの男たちだった。

ガーネットが叫んだ

あの鎧の紋章!

見れば肩に熊のエンブレムが描かれていた。

帝国騎士!

エルマーが言った

そんな!帝国は滅びたはず!

ルースが答える

間違いない!それにあの剣!噂に名高いアダマンタイトソード!それにオリハルコンソードとミスリルソード!帝国三大騎士!まさか生き残っていたのか!

デュシス王国とは別にティーモスに滅ぼされた国のひとつだ

左の騎士が言った

我が名は帝国三大騎士長が一人ヴォルフ!

右の騎士が言った

我が名は帝国三大騎士長が一人ヨハン!

中央の騎士が言った

我が名は帝国三大騎士長が一人フランツ!



《帝国三大騎士長フランツが現れた》

《帝国三大騎士長ヨハンが現れた》

《帝国三大騎士長ヴォルフが現れた》






帝国三大騎士長フランツ


Lv40


HP80

MP80

力80

防御80

すばやさ80

賢さ80


スキル


炎上魔法Lv40

剣術Lv9


装備


アダマンタイトソード「力+50」

帝国騎士長メイル「防御+20」












帝国三大騎士長ヨハン


Lv40


HP80

MP80

力80

防御80

すばやさ80

賢さ80


スキル


凍結魔法Lv40

剣術Lv9


装備


オリハルコンソード「力+50」

帝国騎士長メイル「防御+20」









帝国三大騎士長ヴォルフ


Lv40


HP80

MP80

力80

防御80

すばやさ80

賢さ80


スキル


悪寒魔法Lv40

剣術Lv9


装備


ミスリルソード「力+50」

帝国騎士長メイル「防御+20」





三人とも元々この世界の人間だからか、職業魔法を所有せず機械魔法を扱うようだ。

それぞれの剣が魔法を発生させ、属性の魔力を帯びている。

王国の手の者か!今日この場で貴様たちと相まみえたのは行幸よ!帝国なき今、皇帝陛下に代わり貴様たちを討つことでその無念を晴らそう!

ぬうううん!

ルースに切りかかる帝国騎士長フランツ

かばうこともできるが俺はあえてフランツの攻撃をルースに経験させ剣術の成長をうながすよう努める

うわああああああああああああああああ!

ルースが悲鳴をあげる。

ふん!

突然ルビーの剣が目の前の剣を受け止め火花を散らす。

王国騎士長ダンテが立っていた

王国騎士長!なぜ!

ダンテが剣を弾き飛ばすと答えた

動けるか!逃げろ!

どうして!

ふん!知れたこと、俺たちは王国の牙!王国を脅かす帝国は俺たちの敵だ。

そういうことだ!

ギエーリが現れる

とっとと逃げろ!

アリが現れる

そうそうたる面々、王国と帝国の三大騎士長たちが勢ぞろいしていた。

ルースが叫ぶ

逃げるわけあるか!俺はアスピダの団長だぞ!

ふん、ならばよし、話はあとだ。まずはやつらを片付けるぞ。

そう言ってダンテたち王国騎士長たちは帝国騎士長たちに襲い掛かる。

ルースがスパナを振るうも帝国騎士長フランツの剣がぶっ飛ばす

わあああああああああ!

ダンテの剣がフランツの剣とぶつかった。

ダンテ、積年の恨み晴らさせてもらうぞ!

死にぞこないが!今度こそ地獄に送り返してやる!

帝国騎士長ヨハンは言った

ギエーリ!貴様のつけた傷いまだうずくぞ!

ぬかせ!帝国騎士長ヨハンともあろうものがその程度か!

王国騎士長アリが言った

ヴォルフ!再び戦えたこと神に感謝する~!

アリ!今度こそ俺のほうが上だとわからせてやる!

王国騎士と帝国騎士たちの戦いだ。

ぬおおおおおおおおおおおおおお!

ダンテの剣がフランツの剣と激突、剣の交差の繰り返し、一歩も引かない単調に見えて体力がものを言う攻防だ。大量の火花が散った

王国騎士長ギエーリと帝国騎士長ヨハンが

ぐうううううううううううううううう!

うなり声をあげながら力と力で剣をつばぜりあい全力で走り抜ける。

「「はあ!」」

互いに弾き飛ばすとダンテの魔力が剣に宿り燃え上がる。

鬼火魔法・ドラーコス・コルタール!

燃え上がる炎の剣が振り下ろされる

対するフランツの魔力が剣に宿り燃え上がった。

炎上魔法・ピー・コルタール!

燃え上がる炎の剣が迎え撃つ二つの炎が激突すると

ヴォ!と二つの大きな炎がきらめいた。

帝国騎士長ヨハンが剣を振るい魔法を発動させる。

氷結魔法・パーゴス・クルスタロ!

突如、王国騎士長ギエーリの頭上から人を貫通してしまいそうなほど大きく無数のつららが降って来た。

常人よりもはるかに強力な凍結魔法Lv40の恐るべき力だ。

ギエーリも負けず剣を振るう

鬼氷魔法・ドラーゴス・クルスタロ!

氷の柱が空中に出現しつららの雨を迎撃していく。

威力は互角だ!

空中に高くジャンプした王国騎士長アリが上段から剣を振りおろし魔法を発動させる

鬼風魔法・ドラーラス・ナーファハ!

凄まじい緑の風が吹き荒れる

帝国騎士長ヴォルフが剣を振るい魔法を振るい緑の風を巻き起こし迎え撃つ

悪寒魔法・アエーラス・ナーファハ!

二つの吹き荒れる緑の風が激突した。

ルースが立ち上がるのを待ち、そろそろ俺たちも戦いに加わろうとするとひときわ大きな魔物の檻がバタン!と倒れた。

グルウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!

うなり声をあげ首長の目の大きな化け物が現れた。首の長い異形のコウモリだ。

眷属との交配でかなり変異している。

マスター!

ルースが叫ぶ

いいだろう。ルース!エルマー!ガーネット!騎士たちはあとまわしだ。さきにこいつを片付けるぞ!

「「はい!マスター!」」

ブヒイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

コウモリの魔物が咆哮する

はあ!

ルースが剣を振るい

やあ!

エルマーが鞭を振るう

攻撃をものともせずコウモリがガーネットの腕に噛みついた

いたあああああい!

はあ!

俺はコウモリの鼻を蹴り飛ばすと口を離した

ガーネット!大丈夫か!

だ、大丈夫です!それよりも!

ブヒイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

奇声をあげるコウモリの魔物

コウモリの魔物は空をバサバサと飛び

きゃあああああああ!

なんとエルマーの背中を足でつかみ空高く上昇していく。

ルースが叫ぶ

エルマー!

コウモリは倉庫の窓から外に向かって飛び出すといまにも巣にでも返ってしまいそうなそぶりを見せる

このままではエルマーが連れ去られるだろう。

ルース!行って来い!

俺はルースの腕をつかみ軽くぶん投げる

わあああああああああああああああああ!

ルースがエルマーの目の前まで飛んでいくとコウモリの背中につかまった。

エルマー!

ルース!

ルースの体に抱き着くエルマー

下手に殺したら俺たちごと落とされるぞ!つかまってろ!

うん!

夜空を飛行する

ブヒイイイイイイイイイイイイイイイイイ!ブヒイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

よし!ここなら!うおおおおおおおおおおおおおおお!

ルースがのこぎりのようにコウモリの羽を両断していく

ブジャアアアアアアアアアアアアア!

血が出て

ブヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

あまりの痛みに悲鳴をあげコウモリが墜落していく

あとは師匠である俺の仕事だ。

まだまだ高高度からの着地などできない未熟な弟子に代わり空中に飛び上がり二人を脇に抱えてキャッチ、弟子たちのしりぬぐいをする。

そのままコウモリは地面に激突した。

ズドーン!

高速で転落しコウモリは息絶えた

た、助かった~。

ルース!怖かったよ~。

エルマーがルースに強く抱き着いた

2人ともまだ戦いは終わってないぞ!

「「はい!」」

倉庫に戻るとガーネットが吹き飛ばされてきた

きゃあああああああああああああああ!

ガーネット!よくもガーネットを!

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

ルースが突っ込む

ダンテが言った

さがっていろ!

邪魔だ!小僧!

ステータスが違いすぎる

フランツの攻撃がルースを叩き斬りそうになる

危ない!

ダンテがルースを突き飛ばしたおかげで斬撃は当たらなかった

ルース!

エルマーとガーネットが集まる

ルース!しっかりして!

そのときだった

倉庫の天上付近が吹き飛ぶと光り輝く天使が浮遊していた

天使様!

ダンテが叫ぶ

天使は言った

なるほど帝国騎士たちとそれに・・・

そう言って天使は俺たちのほうを見る。

お前たち下等な生き物が我々天使の計画を妨害するなどあってはならない。

そう言って天使が手の平に電撃の魔力を集めていく。

皆殺しにする気か!

くらえ!

バチバチバチー!

わあああああああああああああああああああああああ!

帝国騎士たちが目も暗む雷を切り裂くと

ここは退くぞ!

そう言って逃げてしまった。

その場に残ったのは俺たちだけだ。

ルースは立ち上がると剣を構えて言った。

魔物め!

天使は言った

心外ですね。私たち神に仕える天使たちを魔物などと一緒にするとは

ルースたちにこれ以上の戦闘は無理だろう。

それにあの天使、天使を名乗るだけあってルース達ではまだまだ手にあまる実力を感じる。

俺はルースたちの目の前に手を差し出してこれ以上前には出るなと制した。

マスターゼロス!

下がっていろ。ここからは俺がやる。

そう言い聞かせ三人とも引き下がる。

修行がてらこれだけやり合えば十分だ。皆疲弊している。万全でない状態ではこれ以上は殺されかねない。

俺は双剣杖を縦に構え精神を集中させる。

はあああああああああああああああああああああああああああああ!

余波だけで周囲の檻がなぎ倒されていく

ルースが自らのケガも忘れてつぶやく

な、なんだあれ・・・。

その言葉を聞きエルマーもガーネットも俺のほうを見た

ガーネットが言った

す、すごい・・・マスターの体から黒い魔力が・・・目で見えるほどの・・・もしかして!あれが可視化できるほどの魔力!

天使が言った

な、なんだこいつ!

双剣杖を振るい唱える

闇魔術・スコタディ・スフェラ!

一粒480m、2720発の巨大な闇の球体が直進すると

ぎょええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!

絶叫し崩壊していく天使、一撃で粉々に、それこそ骨すら残さず跡形もなく消滅させる。

やれやれ、これでも手加減しているのだが。一帯はクレーターを刻み込んだ。いまだ魔術の余波が残りわずかに闇が轟いている。

エルマーはつぶやく。強い強いとは思っていたけど・・・私たちは・・・なんて人を師匠に持ってしまったの・・・。

ついさきほどまであった単なる尊敬の念はひょっとすると畏怖にすら昇華されようとしていた。

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