表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アホすぎタクヤくん  作者: 綾瀬大和
第1シーズン
51/66

第51話決行の瞬間

第51話:決行の瞬間


薄暗い夜の中、タクヤ、太田さん、中島由紀子はそれぞれの役割を果たすために静かに動き出していた。時間はすでに迫っており、作戦を実行する時が来た。彼らの目標は一つ、アキラ教を揺さぶり、その支配を崩すための決定的な一手を打つことだった。


作戦の概要はシンプルだが、実行には完璧なタイミングが必要だった。柏の森キャンパス駅近くの線路を爆破し、つくばエクスプレスの快速電車を脱線させる。その瞬間をカメラに収め、アキラ教が過去に同じような事件を引き起こしていたことを告発するため、動画をYouTubeにアップロードするという計画だ。爆破は、ちょうど6時19分に柏の森キャンパス駅を通過する快速つくば行きの列車に合わせて行うことになっていた。


「もうすぐだな。」中島由紀子が手元の時計を見ながら、冷静に言った。「予定通り、6時17分に流山おおたかの森駅を出発する列車が、柏の森キャンパス駅に近づく頃、爆発を起こす。確実に証拠を撮影し、すぐに拡散する。」


タクヤは無言で頷き、太田さんも軽く頷きながら、冷静に周囲を見渡していた。彼らの中には、すでに迷いはなかった。彼らの戦いは、ただ一つ、アキラを倒すための戦いだった。


作戦の実行


6時17分、流山おおたかの森駅を出発した快速つくば行きの列車は、予定通りに時速130キロまで加速を続け、柏の森キャンパス駅に向かっていた。車両内では、乗客たちが普段通りの静けさの中、通勤や通学に向かっている。


一方、駅周辺の林の中に隠れるようにして待機しているタクヤ、太田さん、中島由紀子は、予定通りに行動を開始した。爆薬の設置は完了しており、あとはタイミングを待つだけだった。


「いよいよだ。」タクヤが静かに言った。彼の声には、冷静な決意が宿っていた。


中島はリモコンを手にして、目の前の小型モニターで列車の接近を確認していた。「列車が2分後に通過する。もう少しで爆破のタイミングだ。」


その時、柏の森キャンパス駅に近づく列車のライトが見え始め、音も近づいてきた。タクヤと太田さんは、完全に身を隠し、最小限の動きで周囲を確認していた。


「3、2、1…」中島が静かにカウントダウンを始めると、すぐに爆薬が起爆され、線路が激しく崩れた。爆発音が耳をつんざき、空気が震えるような衝撃が辺りを包んだ。


瞬間的に、つくばエクスプレスの車両が激しく揺れ、次の瞬間には脱線し、横転してしまった。煙と破片が舞い上がり、周囲はすぐに混乱に包まれた。


「成功だ。」タクヤが低く呟き、目を凝らして脱線した列車を見つめた。


証拠の撮影とアップロード


爆破の瞬間をカメラで収めた映像はすぐに確認され、編集が施された。彼らの計画通り、アキラ教が過去に犯した犯罪や恐ろしい事件と繋がりを持たせるため、映像にはそれを示唆する要素が巧妙に組み込まれていた。爆発の映像に続き、アキラ教の関与を示す過去の資料や証拠も映し出され、これを世間に広めるための準備が整った。


「動画をYouTubeにアップするぞ。」中島が操作を続けた。「これで、信者たちに疑念を抱かせ、アキラ教の力が少しでも崩れるはずだ。」


数分後、映像はアップロードされ、数百万の人々に拡散されていった。動画のタイトルには「アキラ教の真実」と記され、爆破の映像とその背後に隠されたアキラ教の犯罪の証拠が鮮明に映し出されていた。


**社会への衝撃**


ニュース速報が流れ、爆破事件はアキラ教による仕業だと報じられ、瞬く間にSNSを中心に拡散された。社会はその衝撃的な事実を受け入れきれずに動揺し、アキラ教に対する不信感が一気に高まった。信者たちは動揺し、混乱の中でその教義に対する疑念を抱き始めていた。


「これで、アキラ教は揺らぎ始める。」中島が満足そうに言った。「信者たちが疑いを持つことで、彼の支配が崩れる。これが第一歩だ。」


タクヤはしばらく黙っていたが、次第に表情が引き締まり、決意を新たに言った。「まだ終わったわけじゃない。これからが本当の戦いだ。」


「次はどうする?」と太田さんが静かに問いかける。


中島はしばらく考え込んだ後、決意を込めて答えた。「これを契機に、アキラ教の内部をさらに揺さぶる。そして、次に動くべきは…彼を完全に打倒するための最終的な一手だ。」


三人の目には、確かな光が宿っていた。彼らの戦いはまだ続く。だが、これからの道のりには確かな希望が見え始めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ