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アホすぎタクヤくん  作者: 綾瀬大和
第1シーズン
40/66

第41話皇居の影

第41話:皇居の影

ロボットの巨大な体が地面に崩れ落ち、ようやく一時の静寂が訪れた。タクヤと太田さんはロボットの中に急いで入り、操縦室を探し始めた。だが、ロボットのコックピットにはアキラの姿はなく、その代わりに冷たい機械の音だけが響いていた。


「いない…どこだ?」タクヤはしばらくコックピットを見回したが、アキラの姿はどこにもなかった。無線を通じてロボットの状況を調べたところ、驚愕の事実が判明した。


「これ、完全に自動操縦だ…。」タクヤがつぶやいた。「アキラは最初からロボットを操縦するつもりはなかったんだ。奴の目的は、このロボットを一時的に使って、他の計画を実行するための足がかりにすることだったんだ。」


太田さんが冷静に状況を整理し始めた。「つまり、アキラはロボットを使って、何かを仕掛けようとしている。そしてその先に待っているのは…?」


タクヤは無言で、再びロボットの制御パネルを調べた。その時、ロボットの内部で、どこかから緊急の警報音が鳴り響き始めた。


「警報が…!何かが起きている!」タクヤが叫んだ。


無線での通信が入り、警察署長の声が響いた。「タクヤ、すぐに確認してくれ。今、アキラの次の目的地が判明した。彼は、皇居に向かっている!」


その言葉に、タクヤと太田さんは目を見張った。皇居…。それは、単なる日本の象徴だけでなく、国家の中枢が集まる場所であり、何よりも守られるべき場所だった。アキラがそれを狙う理由など、もはや想像を絶していた。


「毒ガス…だ。」タクヤが呟いた。「奴は、皇居に毒ガスを撒こうとしている!」


すぐに二人はロボットを離れ、警察と自衛隊が駆けつけた現場を後にして、皇居へ向かうことになった。しかし、彼らが皇居に到着した時には、すでに遅かった。


警察や自衛隊は、皇居を包囲しているものの、何の兆しも見せない。だが、間もなく、皇居内で異常が発生したという報告が入った。


「毒ガスが放出された…!」警察署長が叫んだ。「皇居内部の警備員、スタッフが次々と倒れている!」


タクヤと太田さんは急いで中に入り、事態を収拾しようとしたが、すでにその状況は手に負えない状態にまで進行していた。皇居の中は、まるで死者のような静けさに包まれ、どこからともなく毒ガスが広がっていた。


「くそっ、間に合わなかった…。」タクヤが苦々しくつぶやいた。「アキラが仕掛けたのは、ただの爆発じゃない。毒ガスだ。すぐにでも対策を取らないと、全員が危険に晒される。」


だが、その時、無線からタクヤに向けて緊急の連絡が入った。


「タクヤ、大変だ。皇居周辺で、爆発物の反応も確認された!」警察署長の声が焦りを帯びている。「アキラが、毒ガスを撒いた後、さらに爆発を仕掛けようとしている!」


「何だって!?」タクヤは目を見開いた。「どうすれば間に合うんだ?」


「爆発物は…皇居の地下に設置されている可能性が高い。」署長が続けた。「今すぐに、地下の施設に入って解除する必要がある。」


タクヤと太田さんは、迷うことなく地下に向かうことを決めた。しかし、地下へ向かう途中、彼らはすでにアキラの仕掛けた罠の兆しを感じ取っていた。地下施設は無人で、すでに毒ガスが広がり、気道を塞がれる感覚に包まれた。


「急げ…」タクヤは太田さんに向かって言った。「もし爆発物が作動したら、もうこの皇居も、東京も、すべて終わりだ。」


二人は必死で地下の施設を駆け抜け、ついに爆発物が設置された部屋に辿り着く。しかし、そこにはすでにアキラの姿はなく、ただ冷徹な仕掛けが残されていた。


「これは…」タクヤは目を見張った。「解除装置がない…!」


その時、太田さんが突然、目を見開いた。「タクヤ!爆発物、カウントダウンが始まってる!」


「くそっ!」タクヤは焦りながら装置を探した。しかし、時間がどんどん迫ってくる中で、ついにカウントダウンはゼロに達してしまった。


「引き返せ!離れろ!」タクヤが叫んだが、その瞬間、爆発音が地下を震わせ、皇居は大きな衝撃とともに揺れた。


爆発が起こった瞬間、タクヤと太田さんはすぐにその場を離れ、地下から脱出することができた。だが、すでに時遅し、毒ガスと爆発物による損害は計り知れないものだった。皇居は一時的に機能を停止し、周辺の地域は被害を受けた。


「アキラのやつ…本当に全てを計算していた。」タクヤは、愕然としながら言った。「だが、奴がここまで計画していたということは、次の一手も考えているはずだ。」


再び、アキラの冷徹な計画が現実となり、東京の街は恐怖に包まれることとなった。だが、彼の本当の目的は、依然として誰にも分からなかった。


「奴の目的は何だ?」太田さんが問いかけた。


「まだ変わり始めた都市の破壊では?」タクヤが静かに答えた。「だが、奴の計画は…まだ終わっていない。」

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