第12話高校2年生の旅行ついにタクヤ大暴走
第15話: 高校2年生の旅行、ついにタクヤ大暴走
旅行の計画
タクヤとナツミは、高校2年生になってからも、毎日楽しく過ごしていた。タクヤは相変わらずヤンキー気質全開で、しょっちゅうトラブルを起こしては周囲を困らせていたが、ナツミはそんなタクヤを支え続けていた。
ある日、タクヤは突然言った。
「ナツミ、今度一緒に旅行に行こうぜ!久しぶりにどっか遠くに行って、楽しみたいんだよ!」
ナツミは驚いた。「え、旅行?急にどうしたの?」
タクヤは馬鹿みたいに手を広げて、大きく言った。「俺、思ったんだよ!過去のことも全部忘れて、これからの俺たちを思いっきり楽しんで、幸せになろうぜ!俺が車を運転するから、ナツミはリラックスしてついてこい!」
ナツミは一瞬迷ったが、タクヤがこんなに真剣に提案してくれるのも久しぶりだし、どこかで楽しみにしていた。
「わかった、行こう!」ナツミはタクヤの提案を受け入れた。
出発の日
出発の日、タクヤは「今日は俺がドライブ担当だ!」と張り切っていた。もちろん、タクヤは運転が得意ではない。むしろ、無免許で暴走族の仲間に囲まれながら、数々の無茶な運転を繰り返してきた男だ。
ナツミは心配そうに言った。「タクヤ、ほんとに大丈夫?私、運転見てるだけで不安になるよ。」
「心配すんな!俺、ドライブなら任せろ!車のことなら俺に任せろって!」タクヤはニヤニヤしながら言った。
ナツミは心配しつつも、結局はタクヤの運転を受け入れて、二人は車に乗り込んだ。タクヤは興奮気味にエンジンをかけると、車が大きく振動し、暴走族のようにスピードを出して街中を飛ばし始めた。
トラブルの始まり
タクヤは、運転しながら「おい、ナツミ、見ろよ!俺のドライブテクニック!」と調子に乗って叫んだ。その瞬間、前方の信号が赤になり、タクヤは急ブレーキを踏んだが、スピードがありすぎて車が滑り始めた。
「キャー!」ナツミが叫んだ。
タクヤは冷静にハンドルを握り直し、「大丈夫だ、心配すんな!」と言いながら、さらにアクセルを踏み込んだ。しかし、車はそのままカーブを曲がり切れず、反対車線に飛び出してしまった。
「おいおい、どこ走ってんだよ!」反対車線の車の運転手がクラクションを鳴らした。
タクヤは全く気にせず、「なに、あの車!?」と興奮しながら車をさらに加速させた。
ナツミはもう頭を抱えた。「タクヤ、本当にやめて!こんなことしたら事故起こすよ!」
「事故なんか怖くねぇ!俺はタクヤだぞ、命知らずのヤンキーだ!」タクヤは勢いよく答え、車をさらに加速させた。
その時、タクヤの運転がいよいよヤバい方向に進んだ。信号無視で交差点を突っ切った際、突然目の前にトラックが現れ、タクヤは急ブレーキを踏んだ。しかし間に合わず、車はトラックの前で停まった。ギリギリのところで事故を免れたが、タクヤは満足そうに笑った。
「はは、見ろよ、すげぇだろ!危ないと思ったか?」タクヤは自分の無茶な運転に余裕を持って答えた。
ナツミはもう、呆れて何も言えなかった。
最終的なトラブル
さらに進んでいくと、タクヤはまた暴走族のメンバーと遭遇した。見覚えのあるバイクに乗った男たちが、車の前に立ちはだかり、タクヤに声をかけてきた。
「おい、タクヤ!お前、まだ暴走してんのか?」リーダー格の男が言った。
タクヤはニヤリと笑い、「あぁ、久しぶりだな!お前らも相変わらず暴れてるのか?」と答えた。
すると、リーダーが言った。「よし、今から一緒にレースするか?俺たちと!」
ナツミは「やめて、タクヤ!こんなことしたら本当に危ないよ!」と叫んだが、タクヤはすぐに車を停め、「お前ら、俺に勝てると思ってんのか?」と言って、リーダーのバイクに挑戦する形になった。
レースが始まると、タクヤはまたしても無謀な運転を繰り広げた。途中でカーブを曲がりきれずにガードレールにぶつかりそうになり、ナツミは目をつぶって震えていた。
やっとのことでレースが終わり、タクヤは自信満々で言った。「どうだ、俺の勝ちだろ?」
ナツミはただただ呆れ顔で、「ほんとに反省しないんだから…」と呟くしかなかった。
帰りの車中
帰り道、ナツミは言った。「タクヤ、今度から運転はちゃんと考えてよ。ほんとに命がけの運転してるよ。」
タクヤは照れくさそうに笑いながら、「まあ、次はもっと気をつけるよ。でも、ちょっとだけ楽しかっただろ?」と言った。
ナツミは微笑んだ。「ほんと、タクヤってどこまで無茶なの?」
タクヤはにやりと笑って、「それが俺だろ!でも、次はお前の言う通り、もう少し慎重に運転するよ…でも、レースのことは忘れないでくれよ!」
「うん、忘れないよ。」ナツミはついに笑った。
その後
この旅行を通して、タクヤは少しだけ成長したのかもしれない。しかし、彼が無茶な運転を繰り返す限り、ナツミの心配は尽きることがないだろう。二人はお互いに支え合いながら、また新たな日々を迎えるのだった。