表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

青く美しい星

作者: 七条糺

「船長、まもなくあの惑星に到着します」

「そうか、やっとか。この時をどれほど待ちわびたか」


青く美しい星からはるか遠く離れた星を出発して、30年が経った。あと1年であの惑星をわれわれのモノにすることができる。出発してからの気の遠くなるような歳月に比べればあと1年なぞ造作もない。あの星に宇宙人がいることは出発前から確認済みだが、科学力、軍事力でわれわれが圧倒的に進歩していることに違いはない。到着し次第、反抗する者は皆殺しにし、そうでない者は奴隷にしてやる。向こうの女をわが奴隷にするのが楽しみだ。


船長がそう考えていると、部下が慌てて報告に来た。


「船長、大変です。とある宇宙船から通信が入りました。メッセージを読み上げます。『あと2年後にわれわれが、あの青く美しい星に到着する。お前たちがあと1年後に到着することは分かっている。悪いことは言わない。すぐに引き返せ。お前たちに勝ち目はない。あの星はわれわれのモノだ。引き返さぬ場合、お前たちの宇宙船を破壊する』」


「なんということだ。あの青く美しい星を狙っていたのはわれわれだけではないのか」


船長は驚嘆した。


「船長、どうしますか?警告を無視して、このままあの青く美しい星に向かいますか?引き返しますか?」


船長は部下を一瞥してこう言った。


「引き返すしかあるまい。われわれは向こうの宇宙船の位置を把握できず、向こうはわれわれの位置を把握している。先制攻撃をくらった時点でこの宇宙船は終わりだ」


「そんなぁ」


部下は泣くような声を出して、引き返す準備を始めた。











「船長、あの船、通信が届いた途端すぐに向きを180度変えて引き返しましたぜ。はは!良い気味でさぁ」


「ああ、そうだな。あの青く美しい星のためにわれわれがどれほど苦労したことか。どこぞの星の宇宙人にやるものか」


船長がそう言うと、別の部下が慌てて報告しに来た。


「船長、大変です。とある宇宙船から通信が入りました。メッセージを読み上げます。『あと3年後にわれわれが、あの青く美しい星に到着する。お前たちがあと2年後に到着することは分かっている。悪いことは言わない。すぐに引き返せ。お前たちに勝ち目はない。あの星はわれわれのモノだ。引き返さぬ場合、お前たちの宇宙船を破壊する』」


報告を聞くと、すかさず船長が


「どこかで聞いたことがある文章だな」


と言った。


「確認するが、その通信は、あの引き返した宇宙船とは別の宇宙船から来たのだな」


「はい。ただ、相手の宇宙船の場所までは分かりません」


「これは困った。向こうだけがわれわれの位置を知っていては攻撃は避けられない。攻撃を受ければ全員死ぬ。よし、引き返そう」


「そんなぁ」


部下は泣くような声を出して、引き返す準備を始めた。











「船長、あの船、通信が届いた途端すぐに向きを180度変えて引き返しましたぜ。はは!良い気味でさぁ」


部下がそう言うと謎の通信が届いた。


『あと4年後にわれわれが、あの青く美しい星に到着する。お前たちがあと3年後に到着することは分かっている。悪いことは言わない。すぐに引き返せ。お前たちに勝ち目はない。あの星はわれわれのモノだ。引き返さぬ場合、お前たちの宇宙船を破壊する』


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ