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「年を取ったり、病気をしたりしたら外見は変わるものですわ。外見に惚れたなどと言われましたら、その外見が崩れたら関係は終わりではありませんか。まだ政略結婚の方が長続きしますわ」
「「なるほど」」
「では王太子殿下、第五王子殿下との婚約の解消と新しい婚約は認めていただけますの?」
「陛下に進言……っていや待って待って。その……子供のことはいいのか?」
王太子殿下、頑張って言いにくそうですが言ってくれました。良い人なんですね。
「養子をもらえば済むことですわ」
「いや……さっき場を収めておいてなんだけど……女性は自分の子供を産みたいとか……その、あるのではないかと……それにウォルフがこうなってしまったのは私の責任なんだが……」
「私は自分の職務を全うしただけです」
「いや、そうは言ってもだな……」
「王太子殿下、子供が欲しくてもそもそも100%産めるとは限りませんわ」
「いや……うん、そうだね?」
「昔話になりますが、私の母はなかなか子供が出来ず父を始め、周囲に散々せっつかれたと聞いております。そしてなんとか産まれたのが私です。ただ、私、こう見えて小さい頃は病弱で。『丈夫な子を産めなかった』などとまた周囲から母は散々言われたようでして。こう見ると理不尽ですわね、産んでいなくても産んでも責められるのですから」
「あ、あぁ……私の母も散々言われたと聞いている」
そうですよね。王妃様は三年経過しても子供に恵まれず、側室様が置かれました。側室様がいらっしゃってから正妃様は懐妊。やはりいろいろ言われてストレスだったのでしょう。側室様がいらっしゃってちょっと肩の荷が下りたのかもしれません。
「えぇ、存じております。それで話は戻りますが、母は私の次の子供を中々授からなかったので父は愛人を囲いました。ただ、それで分かったのですよ。子供ができにくいのは母のせいではなく、父のせいであったと。私は奇跡的に生まれた存在なのですわ」
「そ、そうだったのか……」
王太子殿下が真面目に反応をしてくれる横で、ウォルフも神妙に頷いている。
「王妃様の件からも分かるように子供がなかなか出来なかったらまず女性が責められます。その時に夫が庇ってくれたらいいのですが、我が家の場合は庇うことなどなかったようです」
「そうか……」
王太子殿下、そんなに萎れないでください。私がいじめているみたいじゃありませんか。
「ウォルフ様ならこう言っては失礼ですが子供が出来なくても周囲に何も言われませんし、もし何か言われても庇ってくださるはずです。ちなみにウォルフ様を詰ることは王太子殿下を庇ったことを責めることになりますからね」
「もちろんだ。私のせいであなただけが責められることは許せない」
「そうか。そこまで考えて」
まぁ、あの第五王子との子供が欲しいなんて微塵も思ってませんでしたから~。ほんとに名前何だっけ?
「じゃあベンジャミンのことはもういいんだね?」
誰だ、ベンジャミンって。顔に出てしまったようだ。
「異母弟の名前も覚えていないなら大丈夫そうだね」
「恐れ入ります」
「少しは否定しようね。さっきもさりげなく例えでツーランク上とか言ってたしね?」
王太子に突っ込まれたが、今更取り繕っても仕方ない。
ふぅと気付かれないように息を吐いて、ウォルフの顔をまじまじと初めて見た。
「あ、困りましたわ。私、ウォルフ様のお顔がかなりタイプです」
「今更!?」
やはり王太子はツッコミ属性。