森の魔女が死ぬ前
文章を書くのに慣れていないので、読み難いと思いますが良かったら読んで行ってください。
「いつの時代か、本当か嘘かは分からない不思議なお話がある。そんな不思議なお話を、今日しようと思うんだが…気になるなら聞いて行くかい?」
________________________ _ _ _ _
昔、山の奥深くに住んでいる、心優しい、綺麗な魔女がいた。
その綺麗な魔女は森の魔女と、そう呼ばれていた。
森の魔女は人間が好きだった。
愚かで、自己中心的で、ずる賢くて、それでいて、優しい人間が大好きだった。
森の麓の村の人間は、森の魔女を恐れ、自ら関わろうとはしなかった。
森の魔女はそれを見、聞き、悲しんだ。
ある日、森の魔女は、二週間に一回しか行かない森の麓の村に、食材の補充をしに行くことにした。
バケツをひっくり返したかのような大雨の中、防水魔法を掛けた深緑のローブで、体をすっぽりと覆い、森の奥深くでしか取れない珍しい薬草や、果物、山菜を入れた大きめのカゴを持ち、歩いて村へ向かった。
「何て凄い大雨なんでしょう。このままじゃ、川の水が溢れかえってしまう。麓の村に、被害が出ないと良いんだけれど…」
村まであと少しと言う所で、森の魔女は後ろを振り返り、川のある方向を見つめながら麓の村の心配をした。
村に着くと、一つ一つの家の戸をコンコンと叩き、
「今晩は、森の魔女です。森で取れた薬草や、果物、山菜を、貴方方が作っている食材と、交換してはもらえないでしょうか」
そう、聞いてまわった。
嫌な顔を隠さずちょっとの食材だけを渡して、自分達は多めに薬草や果物、山菜を持って行く人達がいても、森の魔女は一回も嫌な顔をせずに笑顔で聞いて回って行った。
全部の家をまわり終わった頃には、薬草や、果物、山菜の代わりに、チーズや、野菜、ミルクなどがカゴから溢れるんじゃ無いかと言うぐらい沢山あった。
「これで、二週間程の食べ物は交換して貰えたかしら…。さっきより暗くなってきたわね…。今日は早く帰りましょ」
そして、魔女が森へ帰ろうとした時…。
因みに作者の名前のセフィロトの木と言うのは、エデンの園の中央に植えられた生命の木の名前だそうです。




