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【百合短編集】真夏の昼の黒百合   作者: 野生の雑種犬
4/8

番外編 魔法の解けた朝

この話は番外編です。

第3話 魔法にかかった夜 とは特に関係ないお話です。


正直、百合好きの人は読まない方が良いかも。


「リノアちゃん大好きいいいいいい!愛してるよおおおおおおお」


親友のマリアと一緒に散歩していたサリアは、朝の街に響く老婆の奇声に度肝を抜かれてしまった。


やがて、マリアは呆れたように言う。

「ああ、あのババアまたやってるよ」


「いっ、一体あのおばあさんはどうしたんですか?」

「あのババアか。どうやら、最近、長年連れ添った親友を亡くしたらしくてな。それが、愛しのリノアちゃんってわけだよ。昔は、二人とも美少女で、お互いに深く愛し合う、理想の恋人同士だったらしいんだが……」


「やがて、年をとって、愛をこじらせた挙句、一方に先立たれて、今じゃこの有様ってわけですね」

「サリア、お前なかなか辛辣のこと言うなー。まあ、朝っぱらからデートしてるうちらも他人のことは言えんけどなあ。まあ、純粋で情熱的な恋心も行き過ぎるとああなっちゃうってことだね」

「ふふふ、でも、おばあちゃんになっても仲良しって良いですね。私も死の直前までマリアちゃんと……」


「おっ、おい、頼むからあのババアみたいにはなるなよ。いくら素敵な女の子同士の友情でも、あそこまでいくと、色々とアレだからな」


マリアは、思わず顔を赤く染める。

それを見て、サリアは微笑ましい気持ちになる。


おばあちゃんになってもこんな風に、マリアちゃんと仲良しでいたいな。


サリアは、あのおばあさんことを少し羨ましく思ったのだった。




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