世界の隅からの願いを
マンションの屋上
ひとりで立った世界の果ては
あまりにも静か過ぎる朝を迎える
◇ ◆ ◇
忙しく過ぎていく毎日に疲れた時に
俺たちはいつから空を見上げなくなったんだろ
いつから仰がなくなったんだろう
こんなに近くてこんなに
誰だって見ることが出来るのに
ふと気付いて自分の目線が高くなっているのが分かった時
俺たちはいつからこの目線に慣れてしまったんだろう
いつからこれが当たり前になってしまったんだろう
いつから他人のことなんて考えなしに
自分の考えだけで行動するような傲慢な奴になってしまったんだろう
その目線でしか分からなかった思いもあったのに
どうして今更自分の考えを押し付けてその気持ちに目を瞑るんだろう
まだあの頃は
世界はあんなにキラキラしていて
世界はあんなに底知れず暗かったのに
俺たちはまだあんなに空を見上げては
手を伸ばしては叫んでた
今のモノクロの世界じゃなくて
まだ小さかった俺らの世界はあんなに色があふれてた
独りよがりな言葉に
失った大きさと
怖いくらいに純粋だった気持ち
欲しいと望んだ願いに真っ直ぐに突き進んでいける心
駆け出せてた時に
立ち上がれなかった自分と
想い出を乗せながら
旅にでようよいつか君と
そうこの願いが叶いますように
扉の向こうでこの約束がきっと君を待ってるから
俺はもう行けないんだ
だからせめて誰かの願いが叶うなら
この扉を開けるのなら
きっと連れて行ってくれるよ
光に手をかざしたりしないで
そっと思いに手をやって
砕けそうな思いまでしっかり握って持っておいて
望んだなら叫びとおして
愛されたいなら誰かに向かって手を伸ばし続けて
叫びとおした声が嗄れたなら
誰かの手に辿り着けたなら
すこし深呼吸をしようか―――君の願いは届くから
もう放さないで―――今度は君が愛することをやめないで
やっと見つけた幸せにと心のより所に
せめてヒトシズクの夢とナミダを
心の中にそっとでいいから留めておいて
俺はもう逝くから
誰かがこの答えを見つけてくれますように
俺はもう逝くから
◇ ◆ ◇
その一瞬の刹那
誰かが隅の方、端っこのほう
屋上から身を投げた
えと、ファンタジー初心者でお粗末なものかと思いますが
D&W勇者(←タイトルの略)をこれから宜しくお願いします