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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

とある子供の日常のいちぶ

作者: 日暮蛍

ある子供がいた。

家族は母親が1人。父親とは離婚。

だから母親は働きながら子供を育てていた。

子供を学校に行かせた。食事も衣服もおもちゃも与えた。確かに愛情を注いでいた。


でも子供は要領が悪かった。

勉強ができず当然学校での成績が悪い。友達ができずいつも1人。何ができないのかすら分からない。喋るのも得意ではなかったので伝えたい事がうまく伝えられなかった。


母親はそんな子供に対して苛ついた。

ちゃんとやれと怒鳴り、頭を叩き、何度も家から追い出すよと脅した。

子供は恐ろしい母親に怯え泣く事しかできなかった。


やがて母親は子供の話をあまり聞こうとしなくなった。子供と話していると苛つくからだ。子供が何かを伝えようとすればすぐに怒鳴って黙らせる。それでも母親は懸命に働き子供に不自由をさせないようにした。母親は確かに子供を愛してはいた。


でもそれは子供には伝わらない。

怯えていた子供は成長し、いつしか母親に対して殺意を抱くようになった。何度も何度も何十回も頭の中で母親を包丁で滅多刺しにして殺した。母親を殺したい気持ちはあったがそれをしたら生きていけなくなると子供は分かっていた。そして子供は母親を愛してもいた。だから子供は頭の中だけで母親を殺した。


でもある日、いつものように母親から怒鳴られた子供はその日はどうしても殺意を抑えられなかった。

母親が寝静まった深夜、子供は台所に行き包丁を手に取った。


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