第4章 レンガ重視戦略
盤面の言及がある場合は、第1章の画像を参照ください。
ここではまずレンガ重視戦略のポイント、利点と欠点を明らかにしたいと思います。盤面の白の駒がレンガ戦略の配置になっています。6が出ればレンガだけでなく木も出ますので、交易路が伸ばしやすそうです。(1章にある盤面を参照)
レンガ重視戦略において最大の利点は、素早く交易路と開拓地を広げる事で、様々なダイス目で資源を得られる可能性を上げられるという事です。
様々なダイス目で資源が手に入るように成れば、4人が一周する間に新たな資源がどんどん手元にやってきて、次の発展に繋がるという好循環を得ることが出来ます。
また、資源が多ければ交渉の余地が増え、自分の欲しい資源を交渉でもらう事も可能になるでしょう。
特にレンガ重視戦略では貴重なレンガを押さえているはずですから、レンガを交換要員にすることで好きな資源に交換する事が可能です。
早く発展し開拓地を沢山立てて、様々なサイコロの出目で資源が手に入るようにする。最初は手に入らなかった鉄も交易路と開拓地を上手く配置できれば手に入るようになります。すべての資源が色んな目で手に入るようになればこっちのもの。終盤は交渉などしなくても必要な資源がどんどん溢れ、10点に到達する資源を自前で賄うのが理想です。
そう、レンガ重視戦略は先行逃げ切り。さっさと発展して差をつければ勝利は目の前、のはずです。
ところが問題があります。あまりに先行すると他のプレイヤーが妨害が増える事です。具体的には盗賊の配置。重要なレンガを産出出来ないようにされるとこの戦略はストップしてしまいます。7が出たら他のプレイヤーは先行するプレイヤーに優先的に配置してきますので、先行逃げ切りのレンガ重視戦略のプレイヤーは標的になりやすい。その際に貴重なレンガを抜かれたりするとかなりのダメージです。
さらに一番の問題は「開拓地は5つまでしか建設出来ない」という事です。さっさと開拓地を建設し、交易路を伸ばし「開拓地5個で5点、最長交易路で2点」の7点に達した時点で実は頭打ちしてしまいます。先行しているので他のプレイヤーよりも2点も3点も多く勝利点を持っているのに、実はここからスピードダウン。
これを脱却するには都市を建設するしかありません。都市を作れば開拓地が5個>4個になりますのでもう1つ開拓地を作れるようになる。そうすれば9点。後はカードで1点かもう一つ都市で勝利です。
しかし、都市を作るには鉄が3枚も必要です。自力で鉄が手に入らない場合は4枚交換で作るしかありません。同じ資源が4枚手に入ってやっと鉄1枚、それを3枚ですから12枚。そんなに待っているうちに他のプレイヤーも追いつきてきて・・・・。最悪は折角4枚交換で作った鉄を盗賊で抜かれてしまう事。これをされると勝利は格段に遅くなります。
仕方ないのでカードで1点を、という事を思いつきますが、25枚の山札の半分(14枚)は騎士カード。得点カードは25枚中5枚しかありません。騎士カードばかり3枚も引くのだったら我慢すれば都市が建設出来た・・・・という事になりがちです。結局は10点に到達するには都市を2回以上建設するしかありません。
最大騎士力で2点取れるじゃない?と考える方もいらっしゃるでしょう。が、鉄が満足に手に入らない状態では最大騎士力まで手に入れるのは至難です。ただでさえ鉄で出遅れている訳ですから、先に最大騎士力を取っているプレイヤーがいるはず。その人に対抗するほど鉄は稼げません。
一番の現実的な方法は港を手に入れる事。木や麦、羊などの余りがちな資源を2対1や3対1で鉄に交換できるように成れば勝利は近づきます。
よって、レンガ重視戦略を選択したプレイヤーの基本方針はこうなります。
1 交易路を素早く伸ばし、開拓地を広げ、いろんな資源を手に入れられるようにする。
2 最長交易路を得る。交易路を伸ばして余りやすい資源の港か3対1港を手に入れる。
3 都市を2回建設するための鉄6枚をなんとか手に入れ、10点に到達する。
利点 序盤から交易路と開拓地を伸ばしやすく、資源が手に入る率が高い。
欠点 後半になると必ず鉄が必要になり、頭打ちしやすい。