【揺花草子。】<その2243:歌姫。>
【揺花草子。】<その2243:歌姫。>
Bさん「『棚からぼたもち』って言うじゃない。」
Aさん「え・・・その話って確か先月もしなかったっけ?」
Cさん「なんなの同じ話は二度としちゃいけないとでも言うの?
阿部さんなんて毎日まるで録画を再生しているかのような
代わり映えのない日々なのに。」
Aさん「ちょっ!! なに言ってくれてるんですか!!」
Bさん「確かに先月も『棚からぼたもち』の話はしたけれども、
今日はまたちょっと違う視点でお話ししたいの。」
Aさん「違う視点・・・。」
Bさん「あのね、この『棚からぼたもち』って言うのはさ、
一般に思いがけず幸運が降りかかって来たぜ人生ちょろいぜって意味じゃない。」
Aさん「人生ちょろいぜと言う意味合いは一般に含まれてないけどな。」
Bさん「でも、これぼくちょっとおかしいなと思っててね。」
Aさん「おかしい。」
Bさん「ぼたもちを棚に置いたのは自分なわけだからさ。
自分で置いといたものを後で自分で見つけて
幸運も何もあったもんじゃないだろうと思うわけ。
自分で置いといたことを忘れる不見識は問題視されるべきだよ。」
Cさん「いわば自分で立てたフラグを自分で回収するようなものだからね。
マッチポンプだわ。」
Aさん「あぁ・・・それって前にも似たようなこと言ってませんでした?」
Bさん「んん。阿部さん覚えてたか。
確かに2013年にも似た話をしてる。
あの時は『自分の不見識を戒める意味に変えるべきだ』と提言したけど、
今回は少し違う。」
Aさん「違う。」
Bさん「ほんとに『思いがけない幸運』って言う意味にしたいんだったら、
もう少し舞台の設定に意外性が欲しいなと思うの。」
Aさん「舞台の設定とか言い出しちゃうんだ。
って言うか意外性って・・・? 例えばどんなのさ。」
Bさん「例えば
『ティナ・ターナーからぼたもち』
とかさ。」
Aさん「意外にも程がある!!!!!」
『ダニー・タナーからぼたもち』だともっと意外でしょうか。




