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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年02月
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【揺花草子。】<その2219:ドキュメント2.14 #10>

 【揺花草子。】<その2219:ドキュメント2.14 #10>


 Cさん「さてここまで男性陣に押し込まれ気味の我々女性陣だけど。

     郡司さんの採点では10-9で男性陣だけれども。」

 Aさん「その申し訳程度の対決姿勢ね・・・。

     そしてここで郡司さん。」

 Cさん「これは我々女性陣も逆転の一手を繰り出さなければいけないわね。」

 Bさん「おうよ! やらいでか!!」

 Aさん「(楽しそうだな)」

 Cさん「と言うことで仕込みに行って来るわ。」

 Aさん「まさかの離席!!?

     あんだけ人のことを糾弾しといて!!?」

 Bさん「言ってもバックヤードで事足りるやつだから。

     阿部さんみたいにお外に取りに行くみたいな段取りの悪いことはしませんよ。」

 Aさん「随分な言われようだな・・・。

     まあ反論できないんだけど・・・。」

 Bさん「じゃあちょっと待っててね。」

 Aさん「は・はぁ・・・。」


    (2人退室)


 Aさん「・・・。」

 ナカP「・・・。」


     ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥ


 Aさん「・・・何やら名状しがたいモーター音のようなものが

     バックヤードから聞こえて来ますけど・・・」

 ナカP「そんな這い寄る混沌みたいな言い方するんじゃないよ。」


     チーン


 Aさん「(電子レンジ音・・・)」


     ガチャっ


 Bさん「できましたぁー!」

 Aさん「おっ・・・おぉ、いい匂い・・・」

 ナカP「ココアシフォンかな?」

 Cさん「そうよ。

     ちょっと温めるのがポイントね。

     お好みでホイップとフルーツソースもどうぞ。」

 Aさん「あぁ・・・さっきの謎のモーター音はクリームを泡立てる音だったんですね・・・」

 Bさん「だがこれで終わりだと思われては困る!!

     バレンタインをナメるなよ小僧!!」

 Aさん「どのタイミングでキレてんの!!?

     なに突然あきちゃんみたいなキレ方してるの!!?」

 Bさん「『ゆるキャン△』大好きすぎてつい。」

 Aさん「いや気持ちは解るけど・・・。」

 Bさん「ま、ともかくこれで終わりじゃないんだよう!」

 Aさん「あぁ・・・えっと、まだ何かあるってことかな?」

 Bさん「フッフッフ。

     これを見よ!」

 Aさん「何やらおもむろにミルクパンを取り出したけれども・・・」

 Cさん「そしてこの蓋を開けるとね・・・」

 Aさん「・・・おぉっ! チョコの匂い!」

 Bさん「丁寧に湯煎で溶かしたチョコレートを

     程よい大きさに切り分けたシフォンケーキに大胆にかけます!」

 Cさん「そしてさらに細かく砕いたナッツでトッピングよ!」

 Aさん「おぉぉ・・・!!」

 Bさん「サーヴしたあとで仕上げをする

     一流料理人のような演出に阿部さんもキリキリ舞いだね!」

 Aさん「キリキリ舞いって表現か適切かどうかは微妙なラインだけど、

     確かにこれはちょっとテンション上がるねぇ!

     すごく美味しそうだよ・・・!」

 Bさん「(・・・うひひっ////)」

 Cさん「(また気持ち悪い笑い方してるわ)」


 Bさん「どうよ!

     これが女子チームの逆転の一手だよっ!」

 Aさん「楽しそうだな!!???」


 頑張った甲斐があった。

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