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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年12月
361/365

【揺花草子。】<その2526:裏にマジックで名前が書かれてる。>

 【揺花草子。】<その2526:裏にマジックで名前が書かれてる。>


 Bさん「お歳暮のシーズンですね。」

 Aさん「いやもうさすがに遅くない?

     いや頂けるのはありがたいけどさすがにこんな年の瀬に荷物送って来んなよって

     軽く半ギレになるやつじゃない?」

 Cさん「さすが阿部さん相手の厚意を踏みにじる事にかけては

     右に出るものなしと言われただけあるわね。」

 Aさん「いつどこでそんな悪評が立ってたんです!!?

     それぼくとっちめてやるべきやつじゃないです!!?」

 Bさん「お歳暮とかお中元とか、まあそう言う贈り物をする時にさ、

     日本では『つまらないものですがどうぞお納めください』って

     謙遜する風習があるじゃない。」

 Aさん「まあ、あるねえ、確かに。」

 Cさん「良く言われることだけれども欧米とかではこう言う機微は理解されなくて、

     つまんねーものだったらよこすなよって半ギレになられたりするわよ。」

 Aさん「その欧米人ちょっと堪忍袋の緒が弱すぎません?

     春雨かなんかで出来てるんです?」

 Bさん「まあぼくらのように日本の風習に高度に最適化されたフランス人には

     そのような日本人の会話に隠れる謙遜の気持ちを読み取る事は造作もない。」

 Aさん「あーそうですか・・・。」

 Bさん「そんなわけで、今日は阿部さんにお歳暮を用意したよ。」

 Aさん「そうなの!!? うわそれは思わぬ展開!!!」

 Cさん「阿部さんには然るべきお返しを考えてもらわないといけないわ。

     お年始のご挨拶と言う機会もこの国にはあるしね。」

 Aさん「なんですその嫌なプレッシャー・・・。」

 Bさん「と言うわけで、ハイ阿部さん。

     つまらないものですがどうぞお納めください。」

 Aさん「おっおう・・・。」

 Cさん「開けてみて?」

 Aさん「お歳暮貰ったそばから開けるって

     それはそれでマナーとしてどうなのって気はするけど、

     でもまあ、そう言うなら開けさせてもらいます。」

 Bさん「うんうん。」

 Aさん「えっと・・・これは・・・

     ファミカセの詰め合わせ・・・?

     『たけ挑』『いっき』『バンゲリングベイ』に『スペランカー』・・・

     ずいぶん懐かしいタイトルばっかりだけど・・・」


 Bさん「つまらないものですが・・・」

 Aさん「スペランカーは攻略しがいのある名作だし

     バンゲリングベイも1周回って面白いだろ!!!!!」


 たけ挑は。

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