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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年11月
308/365

【揺花草子。】<その2473:守る。>

 【揺花草子。】<その2473:守る。>


 Bさん「昨日はついぼくのナイーブな部分を見せちゃって申し訳なかったね。」

 Aさん「自分でナイーブって言っちゃうその鉄板のようなマインド。」

 Cさん「でもあれよ。

     ブリジットはお家に帰ってから

     『今日はあんまり阿部さんとうまくやり取りできなかったなぁ・・・』って

     反省して膝を抱えて小さくなっちゃったりもしがちなのよ。」

 Aさん「いやー・・・えぇー・・・ホントですかそれ?」

 Bさん「『今日はあんまり阿部さんをうまくやり込めなかったなぁ・・・』って

     反省したりするね。」

 Aさん「やり込める!!!」

 Bさん「まあそれはそれ。

     ところで、思春期の少女のように壊れやすく脆いさまを

     『ガラスのように繊細』と表現したりするじゃないですか。」

 Aさん「え、あぁ、うん。慣用表現の話ね。」

 Cさん「ガラスのようにって言うけれども、

     昨今のガラスは製造技術が未熟だった昔と比べれば

     その強度は飛躍的に増して来ているのよ。

     最近は窓ガラスやガラス家具などにも使われる強化ガラスは

     通常の板ガラスの3〜4倍の強度を持っていると言われているわ。」

 Aさん「えっ。あっ、はぁ。」

 Bさん「電車やバスの窓ガラスもそうだし、

     公共の建物のガラスだって昔と比べればだいぶ強靭です。

     特に割れても飛散しにくいガラスは『安全ガラス』と呼ばれ、

     一部の建築物では必須条件になっていたりもするようだよ。

     ぼくら界隈では目にすることはまずないだろうけれども、

     防弾ガラスなんて言うものもあるよね。」

 Aさん「ふむ・・・。」

 Cさん「ガラス業界の皆さんが血の滲むような努力を重ね、

     昨今のガラスは十分な強度を手に入れた。

     その結果ガラスの建材としての価値はかつてないほどに高まりを見せ、

     実際に非常に広範に使われていると言う訳ね。」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Bさん「つまり、ガラスは言うほど繊細じゃない。」

 Aさん「えっ・・・いやー・・・。」


 Bさん「なのでぼくは

     『ガラスのように強靭』と言う表現を

     提唱していこうと思うよ。」

 Aさん「全てのガラスが強靭であるかのような誘導は

     どうかと思うよ。」


 まあ割れにくいものが増えてはいますよね。

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