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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年10月
279/365

【揺花草子。】<その2444:無料なのは送料だけ。>

 【揺花草子。】<その2444:無料なのは送料だけ。>


 Bさん「今日は10月6日だから阿部さんにちょっとお勧めしたいものがあってね。」

 Aさん「10月6日だから・・・って何・・・?」

 Cさん「なんだと思う?」

 Aさん「10月6日・・・あ、トロとか?」

 Cさん「あら良いわね。」

 Bさん「弥生さんは静かにトロを食べるけど健さんは水しか飲まない感じが良いね。」

 Aさん「なんで弥生時代に今の静岡県にあった登呂遺跡では高床式倉庫の遺構が発見され

     周辺では当時最大の水田が広がっていた話になってるんだよ。」

 Cさん「でも残念、お勧めしたいのはトロではないのよ。」

 Aさん「あぁ・・・そうなんですか・・・。

     じゃあ・・・灯篭とか?」

 Cさん「あらまあそれも悪くないわね。

     阿部さんの家の庭に石灯籠なんてどうかしら?」

 Aさん「うち集合住宅ですけどね。」

 Bさん「あのね、10月6日は登録の日なんですよ。」

 Aさん「登録の・・・日・・・?」


 Bさん「だから今日中に登録すると

     大人気のチケットやプレミアムなギフトが

     毎月送料無料で届くと言う

     お勧めのキャンペーンがあってね・・・」

 Aさん「ヤバい匂いしかしないな。」


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