表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年09月
249/365

【揺花草子。】<その2414:商売の話。>

 【揺花草子。】<その2414:商売の話。>


 Bさん「阿部さんと一緒だと苦労が絶えないよ。」

 Aさん「また前提なく腐してきたな。」

 Cさん「前提なら今日が9月6日だからと言うものがあるんだけれども。」

 Aさん「9月6日だから人に苦労を掛けられると難詰するのが

     許されるわけではないですよね?」

 Bさん「もちろんそうだよ。

     でも日頃から阿部さんから苦労を掛けられているぼくらの身としては、

     今日この9月6日になら終にその心境を吐露することが許されると言うのは

     決して甘えと言うわけではないと思うのだ。」

 Aさん「随分持って回った言い方をするじゃないか・・・。」

 Cさん「若いうちの苦労は買ってでもしろと言うじゃない。」

 Aさん「言いますけど。」

 Bさん「でもぼくは阿部さんのおかげで苦労を買って手に入れるまでもなく

     欲しい時にはいつでも手に入る。

     もう密林のプレミアム会員かってレベルだよ。」

 Aさん「密林で苦労売ってるのか・・・。」

 Cさん「そう言う意味では私たちはかなりの買い物上手ね。」

 Aさん「それ買い物上手の範疇に入るんです?」

 Bさん「阿部さんは若くないからもう苦労を買う必要はないよね。

     だから売る側にジョブチェンジしたんだよね。」

 Aさん「そう言う仕組みじゃなくない?」

 Cさん「社会に対して労働力を売ることもできない阿部さんが売れるものと言ったら

     苦労ぐらいのものよね。」

 Aさん「苦労を売ると言う慣用句はないですけどね。」

 Bさん「その一方で阿部さんはある一面では買い物上手とも言える。」

 Aさん「えっ、そうかな? どこら辺が?」


 Bさん「阿部さんは人からひんしゅくを買う事にかけては

     右に出る者はいないよね。

     その点で阿部さんは超一流のバイヤーと

     言っていいと思うんだ。」

 Aさん「じゃあその大量に仕入れたひんしゅくを

     きみに売ってやるよ。」


 利益は出なさそう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ