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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年08月
241/365

【揺花草子。】<その2406:名所とかもありますよ。>

 【揺花草子。】<その2406:名所とかもありますよ。>


 Bさん「今日も季節の話題だよ。」

 Aさん「んん。そうなの?」

 Bさん「『襟裳の春は何もない春です』って言うじゃない?」

 Aさん「季節感!!!

     いま夏ですけど!!!」

 Bさん「ちょっと阿部さん。ぼくは季節の話題をすると言っただけで、

     夏の話題をするとは言っていないよ。」

 Cさん「阿部さんはそうやって言葉の一部だけを自分の都合良いように解釈して

     文句を言い出す程度の低いクレーマーなのかしら。」

 Aさん「いやずいぶん辛辣なこと言われてますけど!?

     一般論として『季節の話題』と言ったら今現在の気候に関する話だと解釈するのは

     相応に蓋然性があると思うんですけど?」

 Bさん「そう。そう言う思い込みをついたのが今回の話題なんだよ。

     いわゆる叙述トリックだよ。」

 Aさん「叙述トリックってそう言うものか・・・?」

 Bさん「まあともかく襟裳の春は何もない春だと言われている。」

 Aさん「いや・・・まあ・・・そう言う歌があるって言う話ね・・・。」

 Cさん「このあたりの話は去年の5月ぐらいにもしてるわね。

     『何もないってどう言う了見やねんその口にオソマ突っ込んだろかワレ』と

     北海道民から多数のクレームが入ったと言う話もあるわね。」

 Aさん「いやなんで北海道の方うさん臭い関西弁なんです?

     そして口にオソマ突っ込むとか極悪にも程があるでしょ。」

 Bさん「でも食べてもいいオソマだよ?」

 Aさん「だったら素直にカレーって言って欲しいよ。」

 Bさん「この『襟裳の春は何もない春』だと言う観測から導き出された帰納的結論は、

     逆に言えばこうも言えるのではないかな。

     『襟裳の夏と秋と冬はなんかある夏と秋と冬です』」

 Aさん「なんかある・・・。」


 Bさん「空気とか?」

 Aさん「空気は春にもあるよ。」


 襟裳の春(真空)。

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