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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年08月
230/365

【揺花草子。】<その2395:「大人しくしやがれ」とか言っちゃうんですかね。>

 【揺花草子。】<その2395:「大人しくしやがれ」とか言っちゃうんですかね。>


 Bさん「はい。もう5日目だと言うのにまだまだ前提の説明が終わらない

     『冷蔵庫の吸血鬼問題』だよ。」

 Aさん「ここまでの説明でまだ冷蔵庫出て来てないしね・・・。」

 Cさん「改めて昨日までの前提条件を提示するわね。

     ・吸血鬼は阿部さんを吸血して死なすのが目的

     ・阿部さんは吸血鬼から身を守るのが目的

     ・阿部さんは吸血鬼を死なせてはいけない

     ・阿部さんは吸血鬼を追い出してはいけない

     ・吸血鬼は吸血できなくとも命に影響はない

     ・吸血鬼は勝手に家を出て行かない

     ・吸血鬼を連れて歩いても問題ない」

 Aさん「条件てんこ盛りですね。」

 Bさん「ここにさらに条件を足していこうと言うのが今日の趣旨だよ。」

 Aさん「まだ増えるのか・・・。」

 Cさん「今日のは少し命題の根幹に触れる感じよ。」

 Aさん「そうなんです?」

 Bさん「吸血鬼は暑さ寒さに強くないと言う条件を付けます。

     暑くとも寒くとも行動力が鈍る。」

 Aさん「そう・・・なんだ?」

 Cさん「ほら子供はまだ体温の調節がうまくできなかったりするしね。」

 Aさん「それは子供の特性であって吸血鬼の特性じゃなくないですか?」

 Bさん「弱っている間は吸血鬼は阿部さんに襲い掛かって来ません。

     襲い掛かって来ても非力だから簡単に組み伏せられるよ。」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Cさん「嫌がる幼女を強引に組み伏せるとかって

     阿部さんほんと卑劣極まりないわね。

     今すぐ自首してくれないかしら。」

 Aさん「いやだからぼくの話じゃないでしょこれ!!?

     ホントやめてくれませんか!!? いろいろ障りが出て来ちゃうんで!!!」

 Bさん「そしてこれが最大の条件。

     吸血鬼は夜が来て暗くなるとその能力が急激に跳ね上がります。

     この時は襲い掛かって来ても防ぐ手立てがありません。

     銀の弾丸は銃刀法違反だから使えないし、

     十字架は阿部さんの信教が違うから使えないし、

     ニンニクは幼女から息くさいと嫌われるから使えないよ。」

 Aさん「それは吸血鬼を退けたことにはならないんですかね・・・。」

 Bさん「つまり暗闇で阿部さんと吸血鬼が2人になったらゲームオーバーです。

     だから阿部さんは暗闇を回避するのが勝利条件のひとつと言う事になるね。」

 Aさん「ふむ・・・。」

 Bさん「となると、阿部さんはきっとこう思うはずだ。」

 Aさん「え?」


 Bさん「幼女が行動できないほど暑いないしは寒い状況なら

     暗闇でも幼女を組み伏せられるんじゃないか、と。」

 Aさん「完全アウトな思惑来た!!!!!」


 画的にアウト。

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