【揺花草子。】<その2392:まだ命題提示には至らない。>
【揺花草子。】<その2392:まだ命題提示には至らない。>
Bさん「さて昨日から唐突に始まった『冷蔵庫の吸血鬼問題』シリーズですが。」
Aさん「シリーズなんだね。」
Cさん「ここだけの話、今回のシリーズは着地点をまだ決めきれていない状態だから
無事に完結を迎えられるかどうかも不明と言う
若干の緊張感が漂っている中での収録よ。」
Aさん「こんだけ頑張ってお蔵の可能性もあるって事ですか!!?」
Bさん「ま、とにかく昨日の続きね。
昨日はある真夏の昼間、突然吸血鬼を名乗る金髪幼女が
阿部さんの家を訪れたと言うところだったね。」
Aさん「なんかもう設定がかなりアレですけども・・・。」
Bさん「『お前様、早く儂をそのクーラーの効いた部屋に上げてはくれんかのう。
そして冷たいジュースとドーナツを用意してくれてもよいぞ。カカ。』と
その金髪幼女は玄関先で言うわけです。」
Aさん「えっその金髪幼女なの? キスショット的なアレなの?」
Bさん「そんなわけで吸血鬼は阿部さんの家に侵入を果たしました。
阿部さんの計らいでジュースとお菓子でひとしきりおなかを満たした吸血鬼。
『ありがとっ、美味しかったよっ』
そう屈託なく笑う幼女に阿部さんも心が満たされるものを感じるのでした。」
Aさん「その話の阿部さんちょっと寛容過ぎない?」
Cさん「そして吸血鬼は小さく『さて、と』と独り言ちた後、
不意に立ち上がりこう言うのよ。」
Bさん「『私は吸血鬼です。
あなたが用意してくれたお菓子は美味しかったけど
私はこれだけでは生きていけません。
なのであなたの生き血を頂きます。』」
Aさん「ちょっ!! 恩を仇で返され感半端ない!!!」
Cさん「もちろん阿部さんは困惑するわよね?」
Aさん「そりゃ困惑しますよ・・・。」
Bさん「そこで阿部さんは言うんだよ。
『だったら玄関を開けた直後に吸血すれば良かったんじゃないか?
それ以前にわざわざそんな宣言をせずに
いきなり襲い掛かって来れば良いんじゃないか?』」
Aさん「まあ・・・それは当然の疑問だと思うけど。」
Bさん「『防犯ブザー引っ張りますよ。』」
Aさん「襲われてるのこっちなのに!!???」
画的には完全にアウト。




