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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年08月
226/365

【揺花草子。】<その2391:シリーズものです。>

 【揺花草子。】<その2391:シリーズものです。>


 Bさん「昨日は怪談トークの特異日だったけれども怪談らしい怪談はしなかったね。」

 Aさん「なんでそんな晴れの特異日みたいな言い方をするの?」

 Cさん「阿部さんが泣きべそかきながら『もう勘弁してくりしょり〜』って訴える様は

     今年は見られなかったわね。」

 Aさん「いや今まで一度でもそんな泣き言を言った事ありましたか?

     そしてなんで奄美方言なんです?」

 Bさん「ちなみに『くりしょり』でググると

     栗のイガの上手な剥き方とか渋抜きの方法とかがたくさん出て来るよ。」

 Aさん「栗処理!!?」

 Bさん「ともかく怪談トークを求める勢の期待を裏切ってしまったぼくらですが、

     ここで一発逆転の一手を繰り出そうと思う。」

 Aさん「怪談トークを求める勢と言うのはいったい何なの?

     そして逆転の一手とは・・・?」

 Cさん「今日は思考実験をしてみたいと思うわよ。」

 Aさん「思考実験。」

 Bさん「阿部さんには『冷蔵庫の吸血鬼問題』に取り組んで欲しいと思う。」

 Aさん「冷蔵庫の吸血鬼問題? なにそれ?

     シュレーディンガーの猫的なやつ?

     聞いた事ないんだけど・・・。」

 Bさん「そりゃそうでしょ、だってぼくが考えた命題だもの。」

 Aさん「きみが考えたのかよ!!!」

 Cさん「端的に言えば、こちらのスキをついて襲い掛かって来る吸血鬼を

     どうやって制するかと言う問題よ。」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Bさん「まず問題の前提からお話しするね。

     ある暑い真夏の昼、ニートの阿部さんは外に出掛けず

     自宅で二次元に没頭していました。」

 Aさん「おい前提から喧嘩腰だな。」

 Bさん「そこに不意に玄関のチャイムが鳴る。

     何事かと面倒くさがりながらも玄関を開けた阿部さん。

     玄関先に立っていた人物は開口一番こう言います。

     『こんにちは。私は吸血鬼です。暑くてたまらないので中に入れてください。』」

 Aさん「何それ!!?」

 Bさん「そう言われたら阿部さんどうする?」

 Aさん「いやもちろんドアをそっ閉じですよ。

     いいとこ『いや間に合ってます』ですよ。」

 Cさん「でも金髪幼女よ?」

 Aさん「だったらおうちに帰りなさいって言いますよ!!」

 Bさん「阿部さんも知ってると思うけど、

     吸血鬼は招かれないとその建物に入ることができないと言われている。

     だからその幼女吸血鬼はなんとかして阿部さんを説き伏せようとするわけです。」

 Aさん「幼女は決まりなんだ・・・。」


 Bさん「『入れてくれないと防犯ブザー引っ張りますよ。』」

 Aさん「とんでもない脅迫の一手を打って来たな!!!!!」


 続きます。

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