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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年08月
225/365

【揺花草子。】<その2390:感じる力。>

 【揺花草子。】<その2390:感じる力。>


 Bさん「世はお盆真っ盛り。」


 Aさん「あぁ・・・今年もそれやるんだ・・・。」

 Cさん「世間一般的にはお盆の入りの時期である13日の時点で真っ盛りと言うのは

     少し気が早すぎるんじゃないかと言う苦言は昨年時点で提示済みよ。」

 Aさん「いや・・・そうですね・・・。」

 Bさん「毎年この日にはちょっと切ない怪談トークをするのが慣わしです。」

 Aさん「切ない要素今まであった?」

 Bさん「いわゆる怪談とか怪異譚って言うのは、

     地域の伝承とかの形で、一般的には口伝で保存され続けて来たよね。」

 Aさん「ああ・・・村の言い伝え的なアレかな。」

 Cさん「そしてそう言う話が村を訪れたものに伝わり、少しずつ拡散して行ったりもするわ。

     道聴塗説の類ね。」

 Aさん「ふむ。」

 Bさん「こう言う民話の類を学術的に研究した人としては

     日本民俗学の祖として知られる柳田先生が有名だね。」

 Aさん「そうだね、確かに。」

 Bさん「各地に伝わる昔話の中でも、

     怪談なんかは人々の心を大いにとらえた。

     柳田先生よりは全然時代が前だけれども、

     江戸時代には鳥山先生の妖怪画が大流行りだったし。」

 Aさん「鳥山先生って言うともう違う感じになっちゃうなあ。」

 Bさん「そんなわけで、彼岸の存在であるところの怪異、平たく言えば

     幽霊、お化け、妖怪の類は洋の東西を問わず、時代の古今を問わず、

     人々の興味の対象であり続けて来たわけです。」

 Aさん「まあ・・・。」

 Cさん「学術的な研究としてはさっきも話したように

     民俗学がこの分野をフォローするけれども、

     在野の研究と言うのもなかなかに盛んよね。」

 Aさん「在野の研究・・・?」

 Bさん「怪異や怪談、幽霊妖怪の類を収集し研究するグループ活動のようなね。

     学生たちの中にもそのあたりに興味がある子は

     決して多くはないかも知れないけれども一定数いると思うよ。」

 Aさん「まあ・・・」

 Bさん「そう言う同好の士が集まりサークルや同好会を結成したり、

     うまく一定の規模に乗れば部活動になったりもするでしょう。」

 Aさん「はぁ・・・。」


 Bさん「文字通り幽霊部員と言うわけだ。」

 Aさん「何が文字通りだよ。」


 一般的にはオカ研と言う。

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