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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年08月
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【揺花草子。】<その2381:網とかでも良いですね。>

 【揺花草子。】<その2381:網とかでも良いですね。>


 Bさん「阿部さんは箸にも棒にも掛からない系男子じゃん。」

 Aさん「箸にも棒にも掛からない系男子と言うカテゴリーは

     初めて聞いたんだけど。

     と言うか今日が8月4日だからそう言う話をしているの?」

 Bさん「8月4日だろうが何だろうが

     阿部さんが箸にも棒にも掛からない事には変わりないよ。

     少し前に『そこで橋は考えた』の話をしちゃったから、

     やむを得ず今日はこんな箸にも棒にも掛からない話をしているんだよ。」

 Aさん「随分な言いようじゃないかきみ・・・。」

 Cさん「で、阿部さん、『箸にも棒にも掛からぬ』とはどう言う意味かしら?」

 Aさん「えっ・・・あれですよね。

     『どうしようもない』とか『話にならない』とか・・・」

 Bさん「その通り。

     辞書的な定義では

     あまりにもしょうもなさ過ぎてどうにもこうにも手が付けられないとか

     何のとりえもない事の例えと言う意味だね。」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Bさん「さらに語源を辿れば、

     細い箸にも太い棒にも引っ掛からないと言うのが由来らしいんだ。」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Cさん「引っ掛かりが少ないって言う意味ではブリジットも大して変わらないけどね。」

 Bさん「どっどう言う意味!!???////」

 Aさん「(酷い親だ・・・)」

 Bさん「と・とにかく、細い箸にも太い棒にも引っ掛からないと言う原義だけど。」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Bさん「けど、これはある意味当たり前じゃないのと思うんだ。」

 Aさん「当たり前?」

 Bさん「例えばさ、つるっつるのそうめんとかうどんとか蕎麦とかを想像してほしい。

     これらを上手に箸で掴むには相応の熟練が必要だよね。

     さらに言えば、箸1本ではまず以て無理と言えるよね。」

 Aさん「まぁ・・・。」

 Cさん「そしてそれは太さとは直接無関係じゃない。

     細い箸で掴めないからと言って太い棒で掴みやすいかと言えば

     そんなことはないでしょ。」

 Aさん「それは、確かにそうです。」

 Bさん「そういう掴み辛いものを掴むためには

     相応の道具が必要だと言うわけだ。

     箸を使うなら先っちょに溝が入っているやつを使うとか、

     いっそ箸ではなくフォークとかレンゲを使うと言う手だってある。」

 Aさん「うん・・・。」

 Cさん「そしてこれらは目的に応じた適切な道具を用意しないことに

     帰結していると言えると思うわ。」

 Aさん「そう・・・なんですかねえ・・・。」


 Bさん「だから『箸にも棒にも掛からぬ』は

     『物事にあたるための準備が疎かであるさま』を

     表すべきだと思うんだよね。」

 Aさん「箸にも棒にも掛からない話だなあ。」


 そう言う事を言うんじゃない。

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