【揺花草子。】<その2299:お気軽旅行。>
【揺花草子。】<その2299:お気軽旅行。>
Bさん「昨日も話した南極の話題です。」
Aさん「はぁ。」
Bさん「今年冬クールの『宇宙よりも遠い場所』はなんだかんだでお気に入りです。
いかにも女性監督ならではって感じのケレン味とかすごかったもん。」
Aさん「ああ、うん。分かるよ。
そんなに評判高かったと言う感じではなかったかもだけど。」
Cさん「同クールに大きな話題をさらっちゃう作品があると
どうしてもその他の作品に対する言及は減っちゃいがちよね。
仕方ないとは思うけど・・・。」
Bさん「で、その『宇宙よりも遠い場所』。
この春クールに早くも再 OA を勝ち取っている点を鑑みても
注目度は相応に高かったと言えるんじゃないかと思う。」
Aさん「そうかも。」
Cさん「最近こう言う OA 終わった次のクールにすぐ再 OA ってケースが
ちょいちょいあるわね。
『ゆるキャン△』もそうだし、少し前には『ラブライブ!サンシャイン!!』も
そうだった気がするわ。」
Aさん「まあ、パッケージを購入するレベルのガチ勢は
再 OA なんてなくても別にいいのにと思うかもですけどね・・・。」
Bさん「そんなことない。
ガチ勢はパッケージも買うし、再 OA もリアタイ視聴当然ですよ。
それに初回 OA で作品の魅力が充分に刺さらなかった人が
再 OA で改めて観たらすっごい刺さったって言うことだってないとは言えない。
OA すれば OA するたびにファンの裾野は広がるわけだし、
そうすれば続編を・・・と言う話だって現実味を帯びて来るわけでね。」
Aさん「(すっごい勢いで指摘された・・・)」
Bさん「ま、ともかく、『宇宙よりも遠い場所』。
もちろんこれは南極のことを称しているわけですが。」
Aさん「そうだね。
ヒロインの1人・報瀬ちゃんのお母さんが南極観測隊のメンバーで、
南極での観測を手記として出版した本のタイトルでもあるんだよね。」
Bさん「実際日本から1万数1000Kmの距離である南極は、
なんなら宇宙に行くよりも遠い。
これは実際その通りでね。」
Aさん「うん。」
Cさん「ところで阿部さんは宇宙の定義は知ってるかしら?」
Aさん「宇宙の定義・・・ですか?
えーっと・・・成層圏とかの向こう側と言うか・・・」
Bさん「理解が甘すぎる上に間違ってる。
成層圏よりも上空には中間圏があるし、その上には熱圏がある。
そしてその上に外気圏があって、その向こうが宇宙空間だよ。
総じて大気圏の外側ってことになるけど。」
Aさん「相変わらずガチで否定して来るねえ。」
Cさん「外気圏は概ね上空 800Kmくらいから 10,000Km くらいの層を指すわ。」
Aさん「だいぶ厚いですね。」
Bさん「でも 10,000Km より向こうなんて簡単に行けるもんじゃない。
宇宙船として有名なスペースシャトルの運用高度は 1,000Km にも満たないんだよ。」
Aさん「えっそうなの? 全然宇宙に到達してないじゃんか・・・。」
Cさん「そこが解釈の違いなのよね。
国際航空連盟と言うところの定義では、地上から 100Km の高さを
『カーマン・ライン』と称し、それより上空を宇宙と定義しているの。」
Aさん「あぁ・・・それなら 1,000Km くらいまで飛べるスペースシャトルは
宇宙船になるね・・・。」
Bさん「宇宙と地球の境界を決めちゃうと結果的に領空の上限を決めることにもなるから、
政治的な思惑からわざと曖昧にしていると言う側面もあるらしいよ。」
Aさん「うーん・・・。」
Bさん「ま、ともかく、最も狭い定義に沿えば、わずか 100Km より向こうが宇宙となる。」
Aさん「うん。」
Bさん「そう言う解釈で行けば
ぼくらの街から見たら
東京だって『宇宙よりも遠い場所』ってことになるね。」
Aさん「随分な解釈だな!!!!!」
高速道路なら1時間ちょいで宇宙に行けますよ。




