【揺花草子。】<その2282:無限ループ。>
【揺花草子。】<その2282:無限ループ。>
Bさん「『詐欺まがい』と言う言葉があるじゃない。」
Aさん「ありますね。」
Cさん「『阿部さんが連休に予定があるなんて詐欺まがいも良いところだ』
なんて言うわよね。」
Aさん「そう言う文脈で使いますか?
あとなんでぼくを例に出すんです?」
Bさん「ナチュラルボーン詐欺師の阿部さんを例に出した方が分かりやすいかと思って。」
Aさん「ナチュラルボーン詐欺師とか随分な言い方じゃないのさ!!」
Cさん「じゃあ『知りたいか。教えてやる。金を払え。』かしら。」
Aさん「それはナチュラルボーン詐欺師の台詞!!!
貝塚の貝に枯れ木の木の人の台詞ですよ!!!」
Bさん「ま、ともかく『詐欺まがい』と言う表現。」
Aさん「え、うん。」
Bさん「『まがい』と言うことは、それそのものではないと言うことだ。」
Aさん「え・・・あ、はぁ・・・うん・・・。」
Cさん「つまり限りなく詐欺に近いが決して詐欺ではないと言うわけね。
ギリギリセーフと言うわけね。
阿部さんみたいね。」
Aさん「どこが!!???」
Bさん「阿部さんはギリギリアウトの方だと思うけど。」
Aさん「何が!!!!!」
Bさん「ともかく詐欺のようでいて詐欺ではない『詐欺まがい』。」
Aさん「はぁ・・・。」
Bさん「こう言う、人を騙すような物言いを俗に『詐欺だ!』と糾弾しますよね。」
Aさん「え・・・うん・・・。」
Bさん「つまり『詐欺詐欺』と言い換えられる。」
Aさん「なにそのややこしい帰結。」
ただその詐欺も実際には詐欺ではなく詐欺まがいであるので、詐欺詐欺詐欺となり、さらにその詐欺も・・・




