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【揺花草子。】(日刊版:2018年)  作者: 篠木雪平
2018年04月
104/365

【揺花草子。】<その2269:〇〇と言えばね。>

 【揺花草子。】<その2269:〇〇と言えばね。>


 Bさん「舞台装置で『奈落』ってあるじゃないですか。」

 Aさん「あぁ・・・あのステージの下からせりあがって来る仕掛け床だよね?」

 Cさん「意外と詳しいわね。」

 Aさん「そんな言うほどマニアックな知識でもないと思いますけど・・・。」

 Bさん「『メイドインアビス』映画化決定だそうだよ。

     嬉しいね。」

 Aさん「奈落だからか!!?」

 Bさん「ともかく『奈落』と言う舞台装置。

     阿部さんも言ったように、舞台の下には通路や空間があって、

     厳密にはその舞台下のスペースそのものを奈落って言うんだけど、

     その空間から床の一部を競り上げて演者がババーンと登場する仕掛けを

     奈落と呼びならわすことが多いと思う。」

 Aさん「そう・・・なのかな。」

 Cさん「歌舞伎なんかではポピュラーで、

     こういう仕掛け床を『迫り(せり)』と呼ぶらしいわ。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「もちろん役者が登場するだけでなく

     舞台に配置する大道具の類を上げるための役割を果たしたりもするらしい。」

 Aさん「なるほどなるほど。

     確かに袖から運ぶより下から上げる方が楽ってこともあるだろうね。」

 Bさん「さっきも言ったけど歌舞伎では昔からよくある仕掛けで、

     当然昔は人力で上げていたわけです。」

 Aさん「あぁ・・・それはそうかもね・・・。」

 Cさん「それで、そう言う舞台装置の中で、

     大道具を上げ下げするものを『大迫り』、

     役者を昇降させるものを『小迫り』と呼ぶんですって。」

 Aさん「なるほど。」

 Bさん「目まぐるしく展開していく舞台だと場面転換でこの大迫り小迫りがフル稼働。

     手順を誤って混乱して舞台の最中に奈落で役者同士が

     諍いを繰り広げるようなこともしばしばだったとか。」

 Aさん「うーん。」


 Bさん「『小迫り合い』と言う言葉は

     これが由来と言われているよ。」

 Aさん「『小競り合い』だろ。」


 山崎くんのようなウソをついてみた。

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