表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美智果とお父さん  作者: 京衛武百十
PR
75/201

弱い相手を痛めつけたいと思う?

『僕は猫より美智果が大事だ。美智果を守る為なら、猫を見殺しにだってする』


『パッと見の印象だけで判断して善悪を決めてしまうのは危険だ』


それ以外にも、この件は別の方向から話ができる。そもそも、どうしてこの子達はこんなことができてしまうのかっていうことだ。


もし、飼ってたハムスターが殺されたことの復讐だとしても、自分が絶対に負ける筈のない相手をこうやって一方的に痛めつけることができるのがまずおかしいと僕は思うんだ。


だから美智果にも訊いてみる。


「美智果は、こんな風に弱い相手を痛めつけたいと思う?」


その質問に、美智果はぶんぶんと頭を横に振った。彼女の髪がバシバシと頬を叩くくらいに思い切り。そう、美智果は自分より弱い相手を痛めつけたいと思うことがそもそもないんだ。僕が、そんなことをしたいと思ったりしないように育ててきたから。そんなことをしなくてもいいように育ててきたから。


美智果には、自分より弱い相手を痛めつけなきゃいけない理由がないんだ。


例えば、飼っていたハムスターが猫に殺されたりしたら、復讐したいと思ってしまうかもしれない。だけどそんなことでもない限り、この子は猫を痛めつけたりしない。する理由がない。復讐するとしても一方的に痛めつけようとは考えない。


じゃあ、アニメの中で猫をイジメてた彼らがそんなことできてしまう理由はなんだろう?。


正直言って僕にはその理由はまったく分からない。その理由を推測できる情報は、アニメでは表現されてなかった。たとえ現実でこれと同じ状況に出くわしても、すぐにはその理由は掴めないと思う。そしてその理由が分からない限り、どうするのが正解なのか判別できない。正解が分からないのに、猫と美智果を天秤にかけることは僕にはできない。


僕がこう言ってるのを、『逃げる為のただの言い訳じゃん』って言う人はいると思う。言いたい人は勝手に言っててくれていい。だけどそういうことを言う人は、どうするのが正解なのか分かるって言うのかな?。間違いのない選択ができるって言うのかな?。自分の選択が間違ってた時に、『だって〇〇だと思ったから』と言い訳せずにいられるのかな?。


自分は必ず正しい選択ができるなんて、とんだ中二病だと思う。僕はもう、そんなことを思い込めるほど子供でもない。だからその時点では最も無難な選択しかできない。<自分では口出しせず、警察に通報する>っていう選択しかね。


本当なら、猫を一方的に痛めつけるなんて真似をしないようにするのは親の役目の筈なんだ。僕はそう思うから、猫を一方的に痛めつけようなんて考えずに済むように美智果を育ててきたんだよ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ