勉強、面白いと思うけどな~
「うお~っ、オデノカダダハボドボドダ~ッ!!」
「なになに、どしたの? ヨッシー」
「オカンが塾に行けって言うんだよ! 今のままじゃオヤジみたいになるぞって! 今でもゲームで忙しいのにこの上塾に行けとか、鬼畜過ぎるだろ~!」
「いや、それ普通にゲーム控えたらいいんじゃないかって話だと思うけど?]
「え~? それじゃみっちゃんもゲーム控えろって言われたら控えられるのかよ~!」
「あ、それはムリ」
「だろ~? だから何とかなんねーかな~!」
「じゃあ、うちで勉強する?」
「う~ん、それもな~」
「要するに勉強がしたくないだけじゃん」
「そ~だよ、わりーかよ」
「勉強、面白いと思うけどな~」
「それがわっかんね~んだよ!」
「私はママがいっぱい遊んでくれたからな~。勉強で」
「勉強で遊ぶとか意味分かんね。ってか、みっちゃんのお母さん、みっちゃんが六歳の時に死んでるんだろ? よく覚えてられるな。私、小学校に上がる前のことなんて、全然覚えてねーぞ」
「だからじゃないかな~。それで余計に記憶に残ってるのかも。逆に、ママのこと以外は確かに覚えてないし」
「そっか…ごめん」
「ううん、だいじょ~ぶ。それに、私と一緒に勉強してた時のママがね。すっごく笑ってたの。私、その時のママが一番好き。ママが面白く勉強させてくれてたの。今の塾の先生も楽しく勉強させてくれるから好き。それで言ったら、確かに学校の勉強はちょっと退屈な時もあるかな。あの感じでずっと勉強してたら私もあんまり楽しいとは思えなかったかも」
「そうそう、そういうことだよ」
「じゃあ、マリーとかも呼んでみんなで一緒に勉強しようよ。楽しいよ」
「むむむ…そうなのかなあ……」
「そういえば、夏休みの宿題は終わってるの? あと一週間しかないよ」
「ぎゃ~っ! 言わないでぇ~っ!!」
「とりあえず、明日から宿題しようよ。手伝ってあげるからさ。集中したら三日で終わるよ。夏休みの宿題くらい」
なんて、今日は好美ちゃんが来てそんな話をしてた。美智果が勉強が好きなのは、母親との楽しい思い出だからなんだっていうのを改めて感じる。
好美ちゃんのご両親がそういう風にしてあげられなかったのは残念だけど、僕もできないから口出しはできないなって思う。だけどその分、僕は美智果の勉強については口出ししないんだ。もし今後、勉強で躓くことがあってもそれを理由に怒ったりしないでおこうと思ってる。妻と同じことができないのに、妻がやってたのと同じ結果を期待するのっておかしいって気がするから。




