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美智果とお父さん  作者: 京衛武百十
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うはは! ホントに明後日の方向に全力疾走してる~!

今日は、美智果と一緒に動物園に来た。アニメとのコラボ企画をやってるというので、美智果が行きたがったからだ。


「あ、ここにもいた。こっちにもいる!」


次々とアニメとのコラボを示す看板を見付けていく彼女に、僕はついていくのがやっとだった。看板と一緒に写真は撮ってあげたけど、子供ってどうしてこんなに元気なんだろう。


それでも、小学校に上がる前後頃の意味不明なパワフルさに比べれば落ち着いてきたのかなって気もする。朝、空が明るくなってきただけで目が覚めてたのが少しマシになってきてるのも、何か関係があるのかな。


「たーのし~!」


コツメカワウソの前で美智果はそう声を上げたけど、肝心のコツメカワウソは暑さにへばったのか、だらけた感じで横になってただけだった。だけど美智果もアニメとリアルは違うことくらい理解してる。アニメの中のノリが見られないからって文句を言ったりはしなかった。


「暑いもんね。仕方ないね」


だって。プレーリードッグはさすがに穴に埋まってなくて、


「ワガハイだっていつもいつも埋まってる訳ではないであります!」


と敬礼しながら言ったり、スマトラトラに至っては、見えないところで休んでいるのか、姿すら見えなかったのは少し残念がってた。


そうかと思うと、アライグマは何を興奮してるのかオリの中で落ち着きなく動き回ってて、それを見た美智果が、


「うはは! ホントに明後日の方向に全力疾走してる~!」


と喜んでた。


また、キリンから見えるところにヤギがいることに気付くと、


「ヤギね!?」


と指差したりもしてた。


一番のお目当てだったイルカショーの時間が近付いてくると、ステージへと向かう。そこにはペンギンやアシカもいて、看板とも一緒に写真に納まった。もちろんバンドウイルカの看板とも。


「イルカさ~ん!」


プールの中にイルカの姿が見えると、興奮気味に声を上げながら両手を振ってた。目がキラキラしてるっていうのはまさにこの時の美智果の目を言うんだと思った。こういうところはやっぱりすごく幼いなあ。ノリが近くに座ってた幼稚園くらいの子と同じだし。


こうやって楽しい時は『楽しい!』ってはっきり口にできることも大事なんだろうな。


高くジャンプしたイルカが上げる水しぶきをかぶって、


「きゃーっっ!!」


って嬉しそうに黄色い歓声をあげてるのも、今の素直な気持ちを表してるんだって分かる。最近の子供は大人しすぎるって言う人もいるけど、はしゃぐ必要がない時ははしゃがないだけってのもあるかもね。



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