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美智果とお父さん  作者: 京衛武百十
30/201

いやっふぅ~!、海だ海~っっ!!

「美智果、海に行こう!」


今日は朝から薄曇りだった。だから僕はいつも通りにゲームをしてた美智果にそう声を掛けた。


「いやっふぅ~! 海だ海~っっ!!」


唐突な僕の提案にも彼女はノリノリだった。元々、海に行くのは予定してたんだ。用意も万端整ってた。ただ天気とかの様子を見ながら最終的に決めることにしてた。これは毎年のことだから、美智果の方も慣れたものだ。


「じゃ、ヨッシーとマリーにも連絡しとかなきゃ」


ヨッシーっていうのは美智果の友達の好美よしみちゃんのこと。マリーは真理恵まりえちゃんのことだ。二人はうちを溜まり場にしてるからしょっちゅう遊びに来る。だから今日は遊びに来ても家にいないよっていうのをメールで知らせておくっていう訳だ。


本当は一緒に行ければいいんだけど、彼女達のご両親との交流はあまりないから、そこまでしない。万が一のことがあっても責任取れないし。


僕も本質的にはオタク寄りの人間だから人間関係はあまり得意じゃない。できれば関わりたくない。好美ちゃんと真理恵ちゃんは美智果の友達で、美智果が喜ぶから遊びに来てもらっても気にならないだけっていうのも正直言ってある。


パンツ一丁から学校指定の水着に着替えてさらにその上にTシャツとズボンとラッシュガードを着て、僕はTシャツにチノパンといつもの格好で、この時の為にあらかじめ日焼け止めやレジャーシートやビーチサンダルや着替えやタオルや浮き輪を詰め込んでおいたリュックを背負っていざ出発。


駅から私鉄に乗って、途中、私鉄の別の路線に一回、さらに途中でJRに乗り換えて、須磨海浜公園へとやってきた。


僕の行動範囲内じゃここが一番、海がきれいだからね。実は美智果がまだ二歳くらいだった時に実家の方の海に行ったんだけど、そこは水が濁ってて自分の足元も見えない状態で、なのに手が滑って美智果を海の中に落としてしまったことがあったんだ。


幸い、すぐに手を突っ込んで捉まえられたから良かったけど、もしあの時、あの子の体を捉まえられなかったとしたらと思うと今でも背筋が寒くなる。だからそれ以来、濁った水には入らないことにしてた。それにまあ、単純に綺麗な方が気持ちがいいしね。


「うひょ~っ! いってきま~す!」


ビーチに着いた途端、美智果は着ていたものを脱いで水着になって海へと突撃していった。


「うははは! あははははははは!」


いつものことながらすごいテンションだ。基本的に学校ではおとなしい方と思われているけど、これがこの子の本来のテンションなんだよな。



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