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美智果とお父さん  作者: 京衛武百十
25/201

スゲー! うちの子スゲー!!

今回は、美智果が小さかった頃の話をしようと思う。


これはまあ、殆どの親が一度は通る道かもしれないけど、僕もあの子のことを『天才か!?』と思ってた時期があった。


今でも成績は、体育と音楽を除いて<よくできる>が殆ど。テストで百点を取るのは普通。だけどそこは、実は僕も同じだった。小学校まではテストで百点を取るのなんて別に珍しくもなかった。だから今はもう、『天才か!?』とまでは思ってない。塾で中三レベルの勉強してたって、その程度なら同じ塾に通ってる他の子らもやってることだから。


ただ、美智果がまだ四歳くらいの頃に、通わせてた認可外保育園で難読漢字をいくつも読んでみせたり世界中の国旗を覚えたりした時には『天才か!?』とは思ったなあ。


保育園での発表会みたいなのがあった時に、ぱっと見せられた国旗を見て、


「セントクリストファー・ネイビス!」


って一発で答える美智果に、


『どこの国だよ!? 聞いたこともねーよ!!』


って思わず心の中でツッコミながら『スゲー! うちの子スゲー!!』って思ったりしたもんだよな。でも子供ってそういうものらしいんだよね。脳が発達する時に上手く興味を持たせてあげるとびっくりするくらいどんどん吸収するらしい。


妻はその辺りに詳しくて、楽しく勉強をさせてあげられてた。だから小学校に上がる頃にはもう、英語も始めてたし算数は分数の計算辺りまで進んでたから、勉強で困ったことはまったくなかった。


だからって妻は美智果にお受験とかさせるつもりはなかったらしい。学力自体はずっと公立でついていけなくならない程度を身に付けてもらえれば充分だって思ってたらしかった。勉強してる様子もすごく楽しそうな感じで遊んでるみたいだったし、勉強が嫌いだった僕には到底できないことだったから、無理さえさせなえれば口出しするつもりもなかった。


妻がそうやって美智果に『勉強は楽しいものだ』って教えてくれたから、僕はそういう、勉強との向き合い方みたいな部分でも困ったことは殆どなかった。


ホント、すごい女性だったな。いわゆる<教育ママ>って呼ばれる人は多いかも知れないけど、彼女の場合は学力を伸ばすことが目的じゃなくて勉強を楽しめるようにするっていうのが違ってた気がする。


そんな妻が亡くなって僕には妻がやってたようなことをできる能力がないからこの先どうなるか分からない。ただ、今通ってる塾では楽しく勉強できるそうだから、あんまり心配しなくていいのかなって思ってたりもする。


でもそれも、妻が勉強の楽しさをこの子に教えてくれたからなんだなって、今でも感謝してるんだ



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