※『あらすじ』
※ネット小説大賞用の、本物のあらすじです。最終部分までのネタバレはありませんが、先の展開について少し触れられています。そう言ったものがお嫌いな方はご注意ください。
また、私個人としてはここは見ずに一話に行ってほしい、かもしれません。
白い世界、それは世界『リーン』を見守る神の世界。そこを通過する異世界から召喚された勇者たちを見送りながら、女神はひっそりと自らが滅ぶことを望んでいた。
いいかげん、女神は世界であることに、疲れ果てていたのだ。
そんな彼女はまた誰かに召喚されたらしい、三十二人といういつもより数の多い勇者を待ちながら、あることを思いつく。私の『内側』からなら、私自身を滅ぼすことが出来るんじゃないかしら。私立桜風高校二年B組のうちの一人『犀川恵美』を殺し、取り込み、自らが勇者に成り代わって白い世界を飛び出した女神。守ってあげたくなるような癒し系少女の皮をかぶり、勇者や腹黒姫までも利用しながら、彼女は世界を滅ぼしにかかる。
一度スキルを取り上げられ、後から特別な力を付与されることで生まれた『奴隷ハーレムのチート勇者』、恋に破れた傷心を異世界の女と麻薬に付け込まれ、腹黒姫に利用される『あわれな同級生』、人間より受けた傷を恨み続ける『魔人国の英雄』に、戦争に利用されることを拒否し、人間国から亜人国に逃亡した『隻腕の前勇者』。さあ、みんな一緒に、『私』を滅ぼす手伝いをして?
リーン最初の勇者が「女神様みたいだ」と言ってくれた、モノクロームの美しい花を踏みつけながら、女神は強く、滅びを願う。