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個人情報と学内クエスト

更新が遅くてすみません。

ご訪問?ありがとうございます。

「じゃあ、取りあえず、名前ね!」

 そういって、金髪美少女が名刺の様なものを差し出す。

それを受取ると、ポロンと音がして、ストレージに名刺ホルダの様なものが出てくる。


「私はめぐ。こちらでは、はじめましてだね!」

 受取った名刺の様なものを、そこに収めて眺めていると、気になる言葉を耳にした。


……んっ?こちらでは?


問いかける様に顔を向けると、その横から、ゆきちゃんさんが同じく、名刺の様なものを差し出してくる。

「私はゆき。こちらでは、はじめましてだね!」

 棒読みで、金髪のめぐの挨拶を速攻で模倣した。

……本っ当に、なんなんだこの棒読みおかっぱ!


貰ったネームカードを収納して、画面を眺める。

並べて表示もできるのか、おお、ここから連絡したりも出来る。

友達いたら便利っぽい機能だ。

一番上にフレンドリストと書いてあった。

なんか、色々気になって、集中できない。


「私は、うかのみたまです。うーちゃんって呼ばれます。」

 なんだかやんごとない感じの名前だなうーちゃん。

名刺カードを受け取りながら名前をなぞる。


最後の一人、泉の精(仮)の方を見ると、金と赤の魔法陣の様な模様のダチョウの卵もどきを渡されてぎょっとする。

「私はルールーよ。来る途中で拾ったの。」

 これは何か聞くと、イースターエッグと言われた。


あ、これ、育てられる奴だ。


育てられる種とか卵は、触ると解る。

あったかいとか、微振動というか胎動?の様なものを感じるのだ。

見た事のない卵に対して、好奇心が疼く。

早く、育ててみたい、孵したい。


「4月中は、探したらフィールド上でもダンジョン内でも、街中でも色々落ちてるよ。」

 ……恐ろしい。

領地内引きこもりの決意を知ってか知らずにか揺さぶりをかけて来るとは……。

拾った卵は、育成スキルが無くても、孵化させず料理に使ったり、売ったりできる。

後、普通にアイテムが入ってたりする卵もあるらしい。


名刺は?と思ったが、ルールーは、そのままファルケのプロフィールを開かせて名刺の出し方を教えてくれた。


「一枚もらうね?」

 そのまま大事そうに自分のリストに追加する。


「……ど、どうぞ。」

 ファルケという名を自分で口に出して言うのがなんだか恥ずかしかったので、その名が記されたカードをまだ渡してない残りの3人に渡す。

それ以上追及してくれるなという空気を読んだのか、金髪ツーサイドアップのめぐが、次の段階に話を進める。


「ファルって呼んでも良いかな?」

 断る理由もないので、頷いて見せるけどなんか友達っぽいな。

なんだか緊張して、旨く言葉をつむげないのだけれど、全く気にした様子が無い。

ファルケのコミュ症を上回るコミュニケーション能力に軽く感動を覚えた。


「そしてね、今日の訪問の理由は、手伝って欲しいの!」

 何を?


ファルケの疑問に答える様に、何かのリストが表示される。

「私たちも、あなたと同じ天球儀の新一年生なの。」

 ……まてまてまてまて、何故ばれている……。


ファルケの心の声に気付いてか、狐巫女のうーちゃんが紅い点の点在するマップを広げた。

「学内クエスト『星空からの贈り物』の一番最初に攻略したプレーヤー用の特典の、現在ログイン中の同級生の所在マップ、ですですっ。」

 おい、こら、運営!

……俺の個人情報……。


しかも、今日、教室で、自分からのーふLV99って言ってしまっている以上、クラスメイトに見つかれば、即効で身ばれじゃねーか!

……多分。


「学内クエストって、あの、部活紹介の紙に載ってた数字みたいな?」

 あんまりサクサク話進められても理解できないので、初心者質問してみる。


「それは、多分、『放課後の時間泥棒』です。今日一日で見つけた分、みんなで合わせて8個ありました。」

 後7個、どこにあった?


疑問が顔に出ていたのか、うーちゃんが教えてくれる。

「『星空からの贈り物』は、入学式の時のプラネタリウムの中に3秒くらい2回出てたよ。」

 こともなげに言うが、常人には難易度高すぎないか?


「考えてる事、解るよ。私もうーちゃんに言われても思い出せないから!でもゆきちゃんのみつけたのもすごいよ!」

 めぐは、金色の髪をいじりながら、含み笑いで言う。


「……校長先生の話の中に出てきた数字をつなげただけ。別にすごくない。」

 なんだその、気付いた時には勝負はついていたみたいな……。

しかも校長、何やってんだ……。


「……すごいのは解ったけど、何を手伝えばいいんだ?」

 それまくった話を取りあえず戻した。

校長のクエストのタイトルは『歓迎の子守唄』です。

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