第5話
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「百合様の指は本当に綺麗ですね。」
「百合って呼んでください、成海さん。成海さんの声も素敵です。」
「もちろんです。声、ですか?あまり言われないので…嬉しいです」
「ふふッ。照れてる成海さんは、とても可愛いですね」
僕は、薄い壁を一枚隔てた向こう側の世界は、まるで異世界のような気がした。
キミの部屋から聞こえる愉し気な声が、僕は嫌だ。
キミの笑い声も、恥ずかしそうな顔も、良く似合う花柄のワンピース姿も。
キミが朽木のモノになってしまうかもしれないなんて考えたくない。
先刻まで目の前に居たキミが、今は朽木と一緒に居る。
「お兄様ッ♪朝ですよ。」
毎朝僕を起こしに来てくれるキミは、何故かいつも、エプロン姿だった。
地は桃色で、白のヒラヒラしたレースが袖口に付いているタイプの物をキミはよく好んで着ていた。
「何故、エプロン姿なのですか?」
「若奥様っぽいと思ったので…。似合ってますか?」
「とても良く似合っています。もしかすると、私達は、旗からみれば…」
「新婚の夫婦に見えるかもしれないですね」
僕達は、二人だけで充分だった。二人だけでも毎日が楽しかった。
だから、朽木の存在は、僕にとって、僕達にとって疎ましい。
僕に従順なキミは、僕の言葉を真に受ける。
百合はきっと、僕が泣こうが喚こうが、もう二度と僕のもとへは帰ってこないだろう。
僕がそうしろと言ったのだから。
「百合、キミは本当に素直です」
それならば、僕が此処にいる意味はない。
潮時なのだ、キミとのじかんも。
「さようなら、ですね。百合。」
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